収拾(読み)シュウシュウ

デジタル大辞泉 「収拾」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐しゅう〔シウシフ〕【収拾】

[名](スル)
ひろい集めること。
貨物を―せん為に岩礁に残り居り」〈中村訳・西国立志編
混乱をおさめ、状態を整えること。「事態収拾がつかない」「難局収拾する」「収拾策」
[類語]対処対応善処後始末尻拭い始末

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「収拾」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐しゅうシウシフ【収拾】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しゅうじゅう」とも )
  2. ひろいあつめること。ひろっておさめ入れること。拾収。
    1. [初出の実例]「常嗟雅頌聖時空、収拾博偏報国功」(出典田氏家集(892頃)中・元慶五年冬、大相国以拙詩草五百余篇始屏風十帖)
    2. 「書窓に巻有りて相収拾す 詔紙に文無くしていまだ奉行せず〈慶滋保胤〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)上)
  3. かたづけること。乱れた事態などをおさめること。とりまとめること。
    1. [初出の実例]「酒肴卓子を収拾(シウジウ)(〈注〉トリカタツケ)し」(出典:通俗赤縄奇縁(1761)三)
    2. 「収拾のつかない錯乱」(出典:事実の世紀(1939)〈河上徹太郎〉現代の頽廃について)
    3. [その他の文献]〔韓愈‐送高閑上人序〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「収拾」の読み・字形・画数・意味

【収拾】しゆうしゆう(しうしふ)

まとめる。整理する。〔後漢書、光武帝紀下〕日(さきごろ)地震あり、南陽尤も甚だし。~人の死し、或いは壞垣(くわいゑん)毀屋の下に在り、而して家(るいじやく)にして收拾すること能はざるは、其れ見(げん)(現)錢を以て取傭し、爲に之れを求せよ。

字通「収」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android