医学的には、細胞、組織、臓器、あるいはそれぞれの一部が縮まる、または容積が縮小することを一般に意味するが、実際には、筋肉の重要な機能である収縮に対して用いられる。
筋肉は、刺激を受けると個々の筋細胞が収縮し筋全体が短縮し、刺激が除かれれば元の状態にまで弛緩(しかん)する。筋肉の収縮の場合、張力を生ずる収縮(体の姿勢を保つなど)と、張力は変わらずに短縮する収縮(歩行運動をつかさどるなど)との二つがある。筋は収縮によって機械的な仕事をするわけであるが、必要とするエネルギーは筋細胞で生産されるアデノシン三リン酸(ATP)の分解によって得られる。筋のエネルギー効率は、人間の体内にあるどの内燃機関よりもはるかに効率がよいといわれている。筋肉の活動を電気現象としてとらえて記録するものが筋電図で、これによって筋の運動状態が観察されるとともに、筋肉の疾患、および筋肉に関係する神経の疾患の診断が可能となっている。筋肉の収縮には、腱(けん)反射のときにみられるような1回の刺激によって1回の収縮をおこす攣縮(れんしゅく)、繰り返しの刺激によって攣縮が加重・持続する大きな収縮である強縮(きょうしゅく)、筋の収縮がしばらくの間持続し、堅く収縮したままの状態となる拘縮(こうしゅく)、および死後におこる持続性の収縮である硬直(こうちょく)など種々の型がある。
[渡辺 裕]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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