精選版 日本国語大辞典 「受粉」の意味・読み・例文・類語
じゅ‐ふん【受粉】
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植物の受精の際に、花粉が受精のための特定の場所につくことをいう。被子植物では雌しべの柱頭が、裸子植物では胚珠(はいしゅ)の珠孔部が花粉のつく場所となる。受粉は、花粉が同じ個体の雌しべにつく自家受粉と、同種の植物の別の個体の間で花粉が雌しべにつく他家受粉に分けられる。自家受粉には、同じ花のなかで花粉が雌しべにつく自花受粉と、同じ個体の別の花の間で花粉が雌しべにつく隣花受粉とがある。スミレやアサガオなどは、花が開く前のつぼみの段階で受粉するが、これを閉花受粉といい、開花してから受粉する開花受粉とは区別される。
受粉には一般に自家受粉を避ける仕組みがあり、キキョウ、モクレン、オオバコなどのように、雌しべと雄しべの成熟期がずれたり(雌雄異熟)、アサやイチョウのように雄株と雌株が分かれたり(雌雄異株)、同一個体の花粉を受粉しても受精しない(自家不和合性)などの方法によって自家受粉を避け、他の個体の花粉によって受粉しようとする。そのため、花粉の移動を媒介するものとして昆虫、風、鳥、水などが利用される。ミツバチ、チョウ、ガなどの昆虫の媒介で花粉が雌しべに運ばれる虫媒花では、大形で美しい花が多く、香りや蜜(みつ)で昆虫を誘引する。マツやスギなどの風の力で花粉が運ばれる風媒花では、あまり目だたない花が多く、軽い花粉を大量に生産して空中に飛散する。南米のハチドリなどの小形の鳥によって受粉が媒介される鳥媒花は、大形の美しい花と大量の蜜が特徴となっている。このほか、セキショウモなどのように水の流れによって花粉が運ばれる水媒花や、カタツムリなどの動物によって花粉が運ばれるものもある。人が人為的に花粉を雌しべの柱頭につけて受粉させることを人工授粉といい、優れた遺伝的形質をもった品種をつくるのに利用されたり(品種改良)、受粉を媒介する動物がいない時期や純系を保つ場合などに行われる。
[吉田精一]
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