ふる‐かわ ‥かは【古川】
[1] 〘名〙 古くからある川。昔からずっとそこに流れている川。
※
古今(905‐914)雑体・一〇〇九「
はつせがは ふるかはのへに ふたもとあるすぎ としをへて またもあひみん ふたもとあるすぎ〈よみ人しらず〉」
※俳諧・犬子集(1633)一四「古川の辺に家居をやせん 二本の杉の
丸太を柱にて〈慶友〉」
[
補注](一)の「
古今集」例は、ほかに、
初瀬川の
支流の布留川とする説、初瀬川の部分的名称とする説などもある。
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デジタル大辞泉
「古川」の意味・読み・例文・類語
ふる‐かわ〔‐かは〕【古川/古河】
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古川
ふるかわ
寝屋川市内で発して西南流し、門真市域を流れて大阪市鶴見区で寝屋川に合流する。旧淀川分流の右岸とほぼ一致し、名残を名称にとどめる。横地川ともよんだ(河内名所図会)。近世初頭から九箇庄(九個庄・九ヶ所)、すなわち大利・高柳・神田・対馬江・黒原・仁和寺・葛原・点野・池田の諸村(享保八年摂州榎並河州八個両庄之地図)の悪水井路として機能した。
宝永元年(一七〇四)の大和川付替え以前の流路は、浜村(現鶴見区)で八箇庄(八ヶ所)悪水井路とともに新開池(現東大阪市)に注いだが、大和川からの水勢に押されて排水が悪く新井路により鯰江川に合流していた。
古川
ふるかわ
新宿区・渋谷区・港区を流れる東京都の二級河川。新堀川・赤羽(赤羽根)川・金杉川ともいう。江戸時代渋谷村に多くかかるため上流は渋谷川と唱えた。現在では港区南麻布四丁目・渋谷区恵比寿二丁目を境に上流を渋谷川、下流を古川としている。
信濃高遠藩内藤家下屋敷(現在の新宿区新宿御苑)の湧水と四谷大木戸(現新宿区)辺りで分岐する玉川上水の余水を水源とし、途中蛇が池(親川・竜川・笄川・広尾川ともいう)の水や宇田川・桜川などの支流が流れ込む。掘割を行った時期は定かではない。
古川
ふるかわ
秋田市東南部の小阿地地内から大きく蛇行しながら目長田・仁井田を流れ、北流して太平川に注ぐ細流。享保一〇年(一七二五)一〇月七日付「被仰渡」(国典類抄)に「牛嶋潟并福島川、小阿地古川、右之所ニ而魚取候儀、前々より停止被仰付候所、此間猥ニ相聞得候、依之御目付之者ニ相廻り搦捕候様ニ被仰付候間、此旨下々ニ急度可申付候」とある。
古川
ふるかわ
盛岡城内丸の西方の仁王小路と、表大沢川原小路・裏大沢川原小路との間の旧北上川流路跡。北上川古川ともいう。元文城下図に古川とみえ、仁王小路の仁王馬場東端南側から盛岡城の内堀(亀ヶ池)にかけて、沼あるいは湿地帯らしきものが描かれる。本丸西側の菜園との間には、同じく古川の一間堰が南流して中津川に合流する。延宝三年(一六七五)頃までに新築地(新土手)が造営される以前の北上川は、現在の大通三丁目西端から同二丁目・同一丁目を東流して産業会館付近で旧盛岡城北西端の御田屋清水に突き当り、同地から旧本丸西下の菜園一丁目・大沢川原一丁目東端を南流して中津川に合流していた(寛永城下図)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
古川
ふるかわ
宮城県北西部,大崎市中央部の旧市域。仙北平野の中央部にある。 1950年市制。 2006年松山町,三本木町,鹿島台町,岩出山町,鳴子町,田尻町の6町と合体して大崎市となった。中心市街地の古川には室町時代に大崎氏の家臣古川氏の居城があった。陸羽街道 (国道4号線) ,北羽前街道 (国道 47号線) ,石巻別街道 (国道 108号線) ,中羽前街道 (国道 347号線) が集まるところで,江戸時代には宿場町,市場町として繁栄。江合川 (荒雄川) ,鳴瀬川,多田川流域に沖積平野が広がり,耕地の大部分が水田。良質の米を産する。養豚も普及している。電機部品,飼料,コンクリート工業などが発達。北部の築館丘陵南端にある化女沼 (けじょぬま) 近くに,古代の大規模な城柵跡である宮沢遺跡 (国指定史跡) がある。
古川
ふるかわ
岐阜県北部,宮川の中流域の古川盆地にある地域。旧町名。 1889年町制。 1956年小鷹利,細江の2村と合体。 2004年2月神岡町,河合村,宮川村と合併して飛騨市となる。中心集落は越中東街道 (国道 41号線) と越中西街道 (国道 360号線) との分岐点にあり古くからの交通の要地。山林が広く,古川盆地で米作が行なわれ,木材とその関連工業が発達。気多 (けた) 若宮神社例祭の「起し太鼓」は勇壮な祭行事として知られ,重要無形民俗文化財に指定されている。国道 41号線沿いにスキー場があり,一帯は奥飛騨数河流葉県立自然公園に属する。 JR高山本線が通る。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
古川
吉永達彦による短編小説および同作を表題作とする小説集。2001年、第8回日本ホラー小説大賞にて短編賞受賞。同年短編「冥(くら)い沼」と併せ刊行。
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