こ‐ふう【古風】
〘名〙
① (形動)
昔風の
考え方ややり方。
規範とすべき古い時代の様子。昔の風俗や
風習。また、そのように時代がかっているさま。ふるめかしいさま。いにしえぶり。
※中右記‐寛治八年(1094)一〇月一〇日「相揖出了、是所謂壁中揖也、近代絶了歟、雖然今日之儀已存古風、仍所行也」
※
敗北の文学(1929)〈
宮本顕治〉五「多くの人々の氏に関する
追憶は、ことごとく氏が一面古風な人情家であったことを伝へてゐる」 〔新唐書‐王仲舒伝〕
②
和歌で、「万葉集」あるいはそれと同時代の歌。また、そういう
歌風。
※
明衡往来(11C中か)
上本「難波津古風一篇事。右拝見之処、花山僧正之長
二此道
一」
※俳諧・田舎の
句合(1680)二三番「むかしは鱸
(すずき)、今はふぐ、古風は
鱸魚(ろぎょ)を愛して
河豚をしらず」
ふる‐かぜ【古風】
〘名〙
① (「古風
(こふう)」の
訓読み) 昔の
ふう。こふう。
② 昔のままの風。昔なじみの風。
※広本拾玉集(1346)四「古風やまつの梢にかへるらん月は
明石のうらぞすずしき」
ふるき【古】 風(かぜ)
(「古風(こふう)」の訓読み) 昔のふう。こふう。
※広本拾玉集(1346)二「ふるきかせ松の梢にふかずともこの世みだすな
住吉の神」
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「古風」の意味・読み・例文・類語
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「古風」の読み・字形・画数・意味
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世界大百科事典内の古風の言及
【貞門俳諧】より
…江戸前期の俳諧流派,またその俳風。談林(だんりん)の新風・異風に対して古風・正風ともいう。〈貞門〉とは松永貞徳(ていとく)の俳門の意。…
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