吉原細見(読み)ヨシワラサイケン

デジタル大辞泉 「吉原細見」の意味・読み・例文・類語

よしわら‐さいけん〔よしはら‐〕【吉原細見】

細見さいけん3」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「吉原細見」の意味・読み・例文・類語

よしわら‐さいけんよしはら‥【吉原細見】

  1. 〘 名詞 〙 江戸吉原の遊郭遊女屋遊女の名・位付、芸者・茶屋・船宿の名、揚代紋日名物などを細かく記して毎年発行した案内用の冊子
    1. [初出の実例]「よしはらさいけん『あれは東やの錦さんでござります』」(出典:黄表紙・御存商売物(1782)中)

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改訂新版 世界大百科事典 「吉原細見」の意味・わかりやすい解説

吉原細見 (よしわらさいけん)

江戸の吉原遊郭の案内書の一種。古くは細見絵図細見図)と称し,一枚摺りの絵図で図示して,各家の抱えの女郎名,位付(くらいづけ)から,くつわ(女郎の抱え主),揚屋(あげや),茶屋,その他廓中の商人,芸能人までを記した。現存する最古のものは1689年(元禄2)刊の《絵入大画図》(袋外題《吉原大絵図》)である(万治・寛文(1658-73)ごろという説は誤り)。ただし,貞享5年版《吉原細見図》があったことは知られている。享保年間(1716-36)から冊子型となる。はじめは横本,のち縦長本。巻頭には必ず廓中の絵図を掲げる。1年に1部以上刊行され,明治初年に及んだ。地本問屋蔦屋(つたや)重三郎版元となって四方山人,朱楽菅江(あけらかんこう),山東京伝など戯作者序文を執筆しており,遊興のための実用書であると同時に文学的にも注意される。遊女評判記は吉原細見の先駆的冊子。
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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「吉原細見」の解説

吉原細見
(通称)
よしわらさいけん

歌舞伎浄瑠璃の外題。
元の外題
吉原細見図
初演
寛政6.5(大坂・中山座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の吉原細見の言及

【細見】より

…火災による仮宅(かりたく)営業中は仮宅細見を発行した。以上は吉原細見の例であるが,もちろん他の遊郭の細見も出版され,その土地の特殊性を反映させた。しかし,量的には吉原細見が抜群であり,ことに竪本以後は蜀山人,山東京伝ら著名文人が序文を執筆したことで,吉原細見をいっそう有名にした。…

※「吉原細見」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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