中京圏と阪神圏を結ぶ高速道路。法律上は中央自動車道西宮(にしのみや)線の一部区間である。愛知県小牧(こまき)市を起点とし、一宮(いちのみや)市で東海北陸自動車道に、滋賀県米原(まいばら)市で北陸自動車道にそれぞれ接続する。滋賀県草津市および大阪府高槻(たかつき)市で計画路線の近畿自動車道名古屋神戸線に接続、大阪府吹田(すいた)市で中国縦貫自動車道および近畿自動車道名古屋大阪線に接続し、終点の兵庫県西宮市に至る。延長は195キロメートル、滋賀県栗東(りっとう)市―大津市間、京都市―吹田市間は6車線、その他の区間は4車線である。小牧市(小牧インターチェンジ)―滋賀県東近江市(八日市インターチェンジ)間は中日本高速道路が、東近江市―兵庫県西宮市(西宮インターチェンジ)間は西日本高速道路がそれぞれ管理する。
日本最初の高速道路として、1957年(昭和32)着工、1963年に栗東町(現栗東市)―兵庫県尼崎(あまがさき)市間71キロメートルが最初に開通し、1965年7月に全通した。1969年に全線開通した東名高速道路と起点の小牧市で直結し、東海道ベルト地帯の輸送の大動脈となっている。2010年度(平成22)では、平均して1日約25万台の利用台数があった。
[下保 修]
愛知県小牧市と兵庫県西宮市を結ぶ189.3kmの日本最初の高速道路。正式には中央自動車道西宮線の一部。東名高速道路と合わせて日本の最大動脈を構成する。1957年10月に日本道路公団に施行命令が出され,世界銀行から8000万ドルの融資も得て,65年7月,1207億円の工費によって全通した。日本の道路と自動車の技術はこの建設を機に急速に進んだ。またこの道路は昭和40・50年代の東海道メガロポリスの発展に大きく貢献した。北陸,中国,近畿,東海北陸の各自動車道,中央自動車道の東京~小牧区間および東名高速道路と連絡しており,日本の高速道路の要(かなめ)の位置にある。1日平均の交通量(1996年度)は24万台を超え,平均断面交通量も7万台以上,貨物車のウェイトも高く,この道路は阪神圏と中京圏の緊密化,さらにはより広域的な産業,文化,情報等の交流のための日本の動脈となっている。問題はそのほとんどの区間で,交通量が交通容量を超えて自然渋滞が慢性化しつつあることと,年月の経過とともに維持補修工事の必要性が増して工事渋滞も増えつつあることである。そのため1982年にまず京都南~吹田区間(27.1km)の6車線化工事が始まり,続いて栗東~瀬田東間(9km)がこれに加わり,さらには新路線(第2名神高速道路)の建設開始が決定された。
執筆者:武田 文夫
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…東京都から岡谷市,小牧市を経て西宮市に至る532kmの西宮線,岡谷市から長野市に至る92kmの長野線および大月市~富士吉田市に至る23kmの富士吉田線からなる,全長647kmの高速道路。小牧~西宮間は名神高速道路と通称され,1965年7月に完成した。小牧~東京間の完成は1982年11月で中央自動車道と呼ばれ,世界有数の美しい山岳高速道路である。…
※「名神高速道路」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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