君様(読み)キミサマ

デジタル大辞泉 「君様」の意味・読み・例文・類語

きみ‐さま【君様】

貴人に対する敬称。あなたさま。
「―は当世流行はや藪医師やぶくすし」〈仮・竹斎・上〉
自分意中異性をいう語。かのさま。かたさま。
「思へや―かなへや我が恋」〈松の葉・一〉
遊女を親しみを込めていう語。
「待つほどに、―の足音して、床近く立ちながら帯とき捨て」〈浮・一代男・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「君様」の意味・読み・例文・類語

きみ‐さま【君様】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さま」は接尾語 )
  2. 敬称。あのおかた。また、あなた様。
    1. [初出の実例]「とにもかくにも きみさまは 当世流行る 藪医師 人を殺しゃる お死なしゃる」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)上)
  3. 遊女を親しんでいう。
    1. [初出の実例]「今や今やと待ほどに君様(キミサマ)あし音して、床近く立ながら帯とき捨」(出典浮世草子・好色一代男(1682)三)
  4. 男女が、自己の意中の人をさす語。かのさま。かたさま。
    1. [初出の実例]「君様は西にたなびく叢雲よ、来たはよけれど振り心」(出典:歌謡・隆達節歌謡(1593‐1611))

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