否む(読み)イナム

デジタル大辞泉 「否む」の意味・読み・例文・類語

いな・む【否む/辞む】

[動マ五(四)]《「いなぶ」の音変化》
断る。嫌がる。辞退する。「申し出をむげに―・むわけにもいかない」
否定する。「―・むことのできない事実
[補説]古くは上二段活用かと思われるが、平安時代用例連用形終止形がほとんどで、上二段四段か決めがたい。
[可能]いなめる
[類語]断る拒む辞する謝する謝絶する拒絶する拒否する辞退する固辞する遠慮する一蹴する不承知難色不同意異議異論異存批判抵抗難色を示す異を唱える異を立てる首を振る首を横に振るかぶりを振る如何なものか謙譲拝辞する(厳しく強い調子)退けるね付ける突っねる峻拒しゅんきょする

いや・む【否む】

[動マ四]気を悪くして憎む。嫌う。
国司も国司にこそよれ。我らにあひて、かうは言ふぞとて、―・み思ひて」〈宇治拾遺・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

激甚災害

地震や風雨などによる著しい災害のうち、被災地域や被災者に助成や財政援助を特に必要とするもの。激甚災害法(1962年成立)に基づいて政令で指定される。全国規模で災害そのものを指定する「激甚災害指定基準に...

激甚災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android