(読み)ウソ

デジタル大辞泉 「嘘」の意味・読み・例文・類語

うそ【×嘘】

事実でないこと。また、人をだますために言う、事実とは違う言葉。いつわり。「をつく」「この話にはない」
正しくないこと。誤り。「の字を書く」
適切でないこと。望ましくないこと。「ここで引き下がってはだ」
[用法]うそ・いつわり――「嘘偽りは申しません」のように同義重複で用いたり、「嘘(偽り)を言う」のようにほとんど同義で用いられる。◇「嘘も方便」「嘘から出たまこと」「そう来なくては嘘だ」「嘘のように晴れ上がる」のような慣用句や慣用表現の「嘘」は「偽り」に置き換えることはできない。◇「偽り」は「嘘」よりも意識的、作為的で、改まった言い方。「偽り」はまた、「彼の言動には偽りが多い」「偽りの愛」のように言葉以外に行動態度で欺く場合にも用いられる。◇類似の語に「虚偽」がある。「偽り」と同義で、「虚偽の申告をする」のように、多く文書などに用いられる。
[類語]偽り法螺そら嘘っぱち嘘八百虚偽偽善まことしやかもっともらしい二枚舌はったり虚言でたらめ出任せ出放題荒唐無稽事実無根根も葉もない虚辞そら言そら音

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「嘘」の意味・読み・例文・類語

うそ【嘘】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 本当でないことを、相手が信じるように伝えることば。事実に反する事柄。人を欺くことば。いつわり。そらごと。虚言。虚偽。うそいつわり。
    1. [初出の実例]「迂踈 ウソ 譃」(出典:温故知新書(1484))
    2. 「范式は信士なりまことなうそのない人なり」(出典:玉塵抄(1563)一〇)
  3. 正しくないこと。誤り。間違い。「うそ字」
  4. ( 多く「なければ」「なくては」「ないと」などの表現の下にきて ) 適当ではないこと。不当。
    1. [初出の実例]「那(あれ)は是非鷲見に見せたい。見せなくちゃ謬(ウソ)だ」(出典多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)
  5. ( 相手の言葉への反応として感動詞的に用いて ) その言葉は信じられないの意を表わす語。「『あの人結婚してるのよ』『うそ!』」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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