固体推進剤(読み)コタイスイシンザイ(その他表記)solid propellant

デジタル大辞泉 「固体推進剤」の意味・読み・例文・類語

こたい‐すいしんざい【固体推進剤】

固体燃料酸化剤からなるロケット推進剤燃料として合成ゴムとアルミニウム粉末、酸化剤として過マンガン酸カリウム過塩素酸アンモニウムという組み合わせが使われる。固体推進薬。→液体推進剤

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「固体推進剤」の意味・わかりやすい解説

固体推進剤
こたいすいしんざい
solid propellant

化学ロケットの推進剤の一種で,均質型と非均質型の2つがある。均質型とは,単一の推進剤または複数の推進剤の混合物コロイド状態で固められたもので,ダブルベース (二基性) と呼ばれるものが代表的である。主成分ニトログリセリンニトロセルロースで,これに安定剤としてジフェニルアミン可塑剤としてジエチルフタレートなどを加えて使う。非均質型はコンポジット (混合性) と呼ばれ,燃料として合成樹脂や合成ゴムを,酸化剤としては過塩素酸アンモニウムなどが使われる。このようなコンポジット推進剤は,1940年代にアメリカで開発され,ダブルベースなどよりはるかに性能がよい。

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