国分式土器(読み)こくぶしきどき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「国分式土器」の意味・わかりやすい解説

国分式土器
こくぶしきどき

南関東平安時代を中心とする土器土師器(はじき))型式。千葉県市川市国分寺に関連する8世紀の土器群であろうとの予想のもとに、杉原荘介(そうすけ)(1913―1983)により命名された。これが9世紀以降の所産と考えられるようになったのは、1960年(昭和35)代以降である。坏(つき)の製作轆轤(ろくろ)成形特色とする。須恵器(すえき)の普及もあり、土師器の器種は減少し、煮沸器としての甕(かめ)、それに皿などを主に構成される。

[岩崎卓也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android