国土回復戦争(読み)コクドカイフクセンソウ

デジタル大辞泉 「国土回復戦争」の意味・読み・例文・類語

こくど‐かいふくせんそう〔‐クワイフクセンサウ〕【国土回復戦争】

レコンキスタ

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百科事典マイペディア 「国土回復戦争」の意味・わかりやすい解説

国土回復戦争【こくどかいふくせんそう】

中世後期のイベリア半島におけるキリスト教徒イスラム教徒との戦いスペイン語ではレコンキスタreconquista(再征服)と呼ぶ。イベリア半島は8世紀初め以来イスラム教徒の支配下に入り,キリスト教徒はわずかに半島北西隅を占めるにすぎなかったが,のちアストゥリアス,ナバラ,カタルーニャなどの小王国をつくり,南方に勢力を伸ばし始めた。11世紀前半になると後ウマイヤ朝が崩壊(1031年),またカスティリャ王国アラゴン王国アラゴン連合王国)が成立,しだいに強大となり,12世紀にはトレドサラゴサリスボンなどをキリスト教徒が征服して優位に立った。13世紀にカスティリャはイスラムの重要拠点コルドバ,セビリアを奪い,同世紀後半には,イスラム教徒は半島南部のグラナダに孤立。1492年グラナダ占領でレコンキスタは終了した。800年にもおよぶこの戦争は中世イベリア半島史の主軸であり,以後のスペイン,ポルトガル両国の近代史にも大きな影を投げかけ,その多くの点で他の西欧諸国と異なる独自の社会と文化を形成する要因ともなった。
→関連項目アストゥリアスアルフォンソ[10世]イサベル[1世]騎士修道会サンチョ・ガルセス[3世]タトワントマールナスル朝ナバラ王国フェルナンド[2世]ブルゴスマラーノレオン王国わがシッドの歌

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世界大百科事典 第2版 「国土回復戦争」の意味・わかりやすい解説

こくどかいふくせんそう【国土回復戦争】

イベリア半島におけるキリスト教徒とイスラム教徒との戦いをいい,8世紀初頭から1492年までの約800年間続いた。スペイン語ではレコンキスタreconquistaと呼び,〈再征服〉を意味する。 6世紀後半にイベリア半島の政治統一を達成した西ゴート(ビシゴート)王国は,7世紀後半に入ると政治・経済・社会の各領域で深刻な危機に陥り,折から北アフリカを西進する新興イスラム教徒の攻勢を受けてあえなく崩壊した(711)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「国土回復戦争」の意味・わかりやすい解説

国土回復戦争
こくどかいふくせんそう

レコンキスタ

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