土気(読み)ツチケ

デジタル大辞泉 「土気」の意味・読み・例文・類語

つち‐け【土気】

土のようす。湿り気や土くささなど。
いなかくさいようす。洗練されていないようす。
「売られ買はれて北国の―のしづの里なれど」〈浄・反魂香

ど‐き【土気】

土の含む気。土のにおい。

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精選版 日本国語大辞典 「土気」の意味・読み・例文・類語

つち‐け【土気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 土のもつ性質。しめりけや土くささなど。
    1. [初出の実例]「壁のそばに竿をつって衣服をかけてをけば、いつからやらう、連々に土気(ツチケ)に浸潤めくさるやうに」(出典:六物図抄(1508))
  3. ( 形動 ) 性行や考えなどがいなかくさいこと。不粋なこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「俳諧の道、卒土の下の土龍、いまだ土気のさらぬ百韻に」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)下)
  4. つちけいろ(土気色)」の略。
    1. [初出の実例]「顔色は蒼味七分に土気(ツチケ)三分」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)

ど‐き【土気】

  1. 〘 名詞 〙 五行一つ、土の気。万物根源の一つとしての土。土の要素。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「土中の陽なる故、土気を含み上る」(出典:歌謡・山家鳥虫歌(1772)上・近江美濃)

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普及版 字通 「土気」の読み・字形・画数・意味

【土気】どき

風土の気。気候風俗。〔後漢書東夷婁伝〕古の肅愼の國なり。~山林に處(を)り、土氣極、常に居を爲し、深きを以て貴しと爲す。大家は九梯を接するに至る。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「土気」の意味・わかりやすい解説

土気
とけ

千葉県中部、下総(しもうさ)台地上にある千葉市緑区の一地区。旧土気町で1969年(昭和44)千葉市に編入された。JR外房線土気駅がある。中世、千葉氏の一族土気氏が一帯を支配し、戦国時代畠山(はたけやま)氏を経て1488年(長享2)酒井定隆(さだたか)が土気城を本拠としたが、1590年(天正18)に滅亡した。江戸時代には千葉と九十九里地方を結ぶ大網街道(おおあみかいどう)の馬継場となり栄えた。低地水田、台地上は近郊畑作地帯であるとともに、工業団地や大規模な住宅地が開発された。九十九里平野を望む下総台地末端の高台には、千葉市が造成した昭和の森公園がある。

[山村順次]

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