土浦[市](読み)つちうら

百科事典マイペディア 「土浦[市]」の意味・わかりやすい解説

土浦[市]【つちうら】

茨城県南部の市。1940年市制。霞ヶ浦西浦に注ぐ桜川の下流域と周辺の台地を占める。市街近世土浦藩城下町陸前浜街道と霞ヶ浦水運の要地として発展,1920年以後軍都でもあった。経営耕地面積は減少しているが,霞ヶ浦沿岸でのレンコンが全国1位,市街地周辺での花卉が全国有数の産地をなしている。県南の中心で,常磐線,常磐自動車道が通じ,土浦駅はつくば市への玄関口の役をなす。食品・繊維・機械・セメント工業が盛んで,首都圏整備計画に基づく工業団地造成,住宅地化が進展している。10月,日本三大花火といわれる全国花火競技大会が行われ,見物客でにぎわう。2006年2月新治郡新治村を編入。東日本大震災で,市内において被害が発生。122.89km2。14万3839人(2010)。

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世界大百科事典 第2版 「土浦[市]」の意味・わかりやすい解説

つちうら【土浦[市]】

茨城県南部の市。1940年市制。人口13万2243(1995)。霞ヶ浦の土浦入に臨む桜川の沖積低地と周辺の台地を占める。中世には今泉氏,菅谷氏らが居城した地で,近世に入って土浦藩が置かれ,城下中城・東崎両町に分けられた。水戸街道の宿駅でもあり,本町には2軒の本陣が置かれ,田宿町,大町などには旅籠(はたご)があって,大町では市も開かれた。霞ヶ浦に面した川口町には土浦河岸がつくられ,米や大豆などを江戸に運び,塩,酒,小間物などを帰り荷とする高瀬舟出入りでにぎわった。

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