精選版 日本国語大辞典 「地下茎」の意味・読み・例文・類語
ちか‐けい【地下茎】
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地面よりも下にある茎の総称。形はさまざまで、それに応じていくつかの名称がある。地下茎には、根と間違えやすい形のものもあるが、葉またはその痕跡(こんせき)をつけていること、外生的に分枝すること、維管束の配列が根の放射中心柱とは異なることなどの特徴によって茎であることがわかる。地下茎は貯蔵養分に富むことが多く、働きとしては、冬などのように地上が悪環境のときに生き残れること、および栄養繁殖に役だつことがあげられる。
塊状または球状に膨れたものを塊茎または球茎といい、両者の区別は厳密には不可能だが、概していえば、球茎はサトイモなどのように母体に接して生じ、軸が垂直で、頂端だけから発芽するのに対して、塊茎はジャガイモ、キクイモなどのように細長い柄があって横向きに生じ、数個の芽をもつ。類似のものに鱗茎(りんけい)がある。これは園芸上では球茎などとともに球根とよばれたりしているが、鱗茎は茎があまり発達せずに、その周りに多肉の鱗片葉が多数ついている。したがって、鱗茎の体積の大部分は葉によって占められている。鱗茎にはユリ、チューリップ、タマネギなどの例がある。地中を横にはうなどして根に似た外観を示すものを根茎という。根茎では、地表面をはう匍匐(ほふく)茎、岩や樹木の表面に付着するよじ登り茎などとの間に明確な一線を引くことは困難な場合もある。根茎はタケ類、ヒルガオ、ドクダミなど被子植物にも多くの例があるほか、シダ類にはきわめて普通にみられる。ゼンマイのように短くて直立する場合でも、シダ類の地下茎は一般に根茎とよばれることが多い。
[福田泰二]
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…ダリア,ラナンキュラスなど。(5)地下茎rhizome 地下茎そのものが養分を蓄えて肥厚したもの。カンナ,ジンジャー,ジャーマン・アイリスなど。…
…茎の系統的起源に関しては,ライニアなど古生代デボン紀の原始的維管束植物の茎は現生植物に匹敵する組織の分化は認められるものの,茎と葉が系統的に分化する前の段階にあると考えられている。現生植物のうち,根をもたないマツバラン類の地下茎においては,茎頂は維管束植物の茎にふつうにみられるのと同じ構造をしているが,仮根をつけて葉をつけない。その点でマツバラン類の地下茎は他植物の茎とは著しく異なる。…
※「地下茎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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冬期3カ月の平均気温が平年と比べて高い時が暖冬、低い時が寒冬。暖冬時には、日本付近は南海上の亜熱帯高気圧に覆われて、シベリア高気圧の張り出しが弱い。上層では偏西風が東西流型となり、寒気の南下が阻止され...
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