地文(読み)ちもん

精選版 日本国語大辞典 「地文」の意味・読み・例文・類語

ち‐もん【地文】

〘名〙
大地有様山地河川湖沼など地表の模様。ちぶん
断水の日(1922)〈寺田寅彦〉「絵端書の中に天文や地文に関する図解写真コロタイプで印刷した一組のものが目についた」

ち‐ぶん【地文】

〘名〙
① =ちもん(地文)①〔荘子‐応帝王〕
植物はんげ(半夏)」の異名。《季・夏》

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「地文」の意味・読み・例文・類語

ち‐もん【地文】

山・河川・湖沼などのような、大地のようす。ちぶん。
[類語]地形地相地勢地理地盤

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「地文」の読み・字形・画数・意味

【地文】ちぶん

地上の山川地勢。〔荘子、応帝王〕(さき)に吾(われ)、之れに示すに地を以てす。乎(ばうこ)(乎)として震(うご)かず、止まらず。

字通「地」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典 第2版 「地文」の意味・わかりやすい解説

ちもん【地文 dì wén】

中国では古くから森羅万象を天・地・人の三つの分野分け,それぞれが秩序ある形象を具現していると考えた。地文は大地の形象で,山・川を幹線として丘陵峡谷巌穴林野,藪沢,湖海,島嶼,湾浦,溝渠などにより織り成される。《荘子》応帝王篇に,地文のような静寂不動の形相という表現がある。【谷川 道雄】

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

インボイス

送り状。船荷証券,海上保険証券などとともに重要な船積み書類の一つで,売買契約の条件を履行したことを売主が買主に証明した書類。取引貨物の明細書ならびに計算書で,手形金額,保険価額算定の基礎となり,輸入貨...

インボイスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android