埴生(読み)ハニュウ

デジタル大辞泉 「埴生」の意味・読み・例文・類語

はにゅう〔はにふ〕【×生】

のある土地。また、埴土
「草枕旅行く君と知らませば岸の―ににほはさましを」〈・六九〉
埴生の小屋」の略。
「旅の空なれぬ―の夜のとこわびしきまでにもる時雨かな」〈金槐集

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精選版 日本国語大辞典 「埴生」の意味・読み・例文・類語

はにゅうはにふ【埴生】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「生(ふ)」は一面にそれを産する場所 ) 埴(はに)のある土地。また、埴。
    1. [初出の実例]「草枕旅行く君と知らませば岸の埴布(はにフ)ににほはさましを」(出典万葉集(8C後)一・六九)
  3. はにゅう(埴生)の小屋」の略。
    1. [初出の実例]「旅の空なれぬはにふのよるのとこわびしきまでにもる時雨かな」(出典:金槐和歌集(1213)雑)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「埴生」の意味・わかりやすい解説

埴生
はぶ

山口県南西部、山陽小野田市の一地区。旧埴生町は、1956年(昭和31)厚狭(あさ)町と合併して山陽町となり、さらに山陽町は2005年(平成17)小野田市と合併して山陽小野田市となった。古代山陽道の埴生駅家(うまや)の地。近世土生浦(はぶうら)は廻船(かいせん)、漁船100隻余をもつ港町市場町であった。現在はノリ養殖など浅海漁業が盛ん。国道2号が通じ、山陽自動車道埴生インターチェンジ、JR山陽本線埴生駅がある。駅の近くに山陽オートレース場がある。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「埴生」の意味・わかりやすい解説

埴生
はぶ

山口県南西部,山陽小野田市周防灘に臨む旧町域。 1956年厚狭町と合体して山陽町となり,2005年小野田市と合体して山陽小野田市となった。古代山陽大路の埴生駅家の所在地背後は厚狭丘陵が続き,古くから漁港としても開けた。国道2号線沿いの農漁村で,小型底引網の漁業も行なわれるが,近年工業団地が造成され企業の進出が目立つ。祇園社に奉納される埴生芝居は有名。 JR山陽本線埴生駅がある。

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世界大百科事典(旧版)内の埴生の言及

【今石動】より

…戸数は1691年(元禄4)に1162,1872年(明治5)に1086。1605年(慶長10)に宿駅の指定をうけ,埴生村を加宿とした。66年(寛文6)の駅馬は今石動59,埴生48。…

【更埴[市]】より

…長野県北部,長野盆地南端にある市。1959年更級(さらしな)郡稲荷山町,八幡村と埴科(はにしな)郡埴生(はにゆう)町,屋代町が合体,市制。千曲川をはさんで相対した両郡名から1字ずつとって市名とした。…

※「埴生」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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