浄瑠璃を中心とする江戸時代音楽史の書。編者は斎藤月岑(げつしん)。1847年(弘化4)刊。5巻6冊。宮・商・角・徴(ち)・羽(う)の五音にちなみ5巻に構成しているが,巻之壱(宮)は上下2冊になっている。その後1899年余人による増補版が刊行され,さらに1922年月岑の遺稿を補遺として加え,5巻7冊として出版。内容は冒頭に浄瑠璃総系図と引用書目を掲げ,平家物語,浄瑠璃の成立,小野お通(おののおつう)や三味線にふれ,以下総系図に従って歴史を叙述する。義太夫を主とした京坂の浄瑠璃と江戸諸浄瑠璃を中心に,小唄,長唄にも一部ふれている。太夫の系譜と事跡に焦点をあわせて,作者,三味線,劇場などを付随して述べている。258種の資料を駆使して,2200名の人物,2000の曲目という膨大な記載量を誇る空前の音楽史書となっている。古板本挿絵の再録,長谷川雪堤らの図絵を多数のせて理解を助けている。〈岩波文庫〉に収録。
執筆者:井野辺 潔
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〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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