壺切剣

山川 日本史小辞典 改訂新版 「壺切剣」の解説

壺切剣
つぼきりのつるぎ

皇太子相伝の剣。「西宮記」に醍醐天皇が皇太子のときに父宇多天皇から賜ったとある。本来藤原氏の剣で基経の剣とするなど諸説があるが,藤原氏出身の皇太子の地位を安定させるために設けたと思われる。そのため敦明(あつあきら)親王後三条天皇の場合,藤原氏の圧力で献上されなかった。承久の乱後に所在不明となるが,亀山天皇立太子の際に出現して今に伝わるという。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android