曲線が凹凸の状態を変える点をいう。xy平面上の曲線y=f(x)は、a≦x≦bにおいて、その点の任意の2点P1(x1,f(x1)),P2(x2,f(x2))をとるとき、その間にある曲線上の点が、つねに線分P1P2より下側にあるならば下に凸(あるいは上に凹)、つねに上側にあるならば上に凸(あるいは下に凹)という(片側の微分係数をもつ。また、f″(x)が存在すれば、y=f(x)は、f″(x)≧0が成立する区間で下に凸、f″(x)≦0が成立する区間で上に凸である。
の(1))。このとき、f(x)は、x=a,x=bを除いては連続、かつ各点において、曲線y=f(x)において、ある点x=cについて、その近くで、x≦cに対して下に凸、x≧cに対して上に凸(あるいはその反対)であるならば、点P0(c,f(c))はこの曲線の変曲点である( の(2))。もし、x=cの近傍において、f″(x)が存在し、f″(x)がx=cの前後で符号を変ずるならば、P0(c,f(c))はこの曲線の変曲点である。変曲点で曲線に接線を引くと、変曲点の前後において、曲線はこの接線の反対の側にある。また、変曲点の前後において、曲率の符号は逆になる(変曲点では曲率は0)。
[竹之内脩]
関数y=f(x)のグラフをCとする。この関数の定義域に含まれる区間Iの任意の二つの値x,x′に対するC上の点をP(x,f(x)),P′(x′,f(x′))とするとき,Cの弧PP′が両端を除いてつねに線分PP′の下方にあるならば,CはIで下に凸であるという。反対に弧PP′が両端を除いてつねに線分PP′の上方にあるならば,CはIで下に凹であるという。導関数f′(x)が増加する区間ではCは下に凸で,f′(x)が減少する区間ではCは下に凹である(図1)。一般にCには下に凸である区間と下に凹である区間がある。C上の点A(a,f(a))を境としてCの凹凸の状態が変わるとき,AをCの変曲点という。変曲点Aの近傍でAによって分かたれるCの二つの部分はAにおける接線の反対側にある(図2)。f″(a)=0であって,x=aの前後でf″(x)の符号が変われば,A(a,f(a))は変曲点である。とくに,奇数nに対してが成り立てば,A(a,f(a))は変曲点である。
執筆者:中岡 稔
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[単一の褶曲に関する術語]
単一の褶曲断面において,褶曲面の曲率が最大になる点をヒンジhingeといい,ヒンジを結んでできる線をヒンジ線または褶曲軸という(図2)。ヒンジの両側の曲率の小さい部分を翼または脚といい,曲率0の点を変曲点という。一つの褶曲を構成する複数の褶曲面のヒンジ線をすべて含む面を褶曲軸面(ヒンジ面)ないし単に軸面と呼ぶ。…
※「変曲点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...
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