世界大百科事典 第2版 「夢渓筆談」の意味・わかりやすい解説
むけいひつだん【夢渓筆談 Mèng xī bǐ tán】
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…中国,北宋の沈括(しんかつ)の随筆集。〈ぼうけいひつだん〉とも読む。現行本は正26巻,続1巻,補3巻。1088年(元祐3)以後成る。夢渓とは晩年沈括が隠棲した江蘇省鎮江の地名。最初は単に《筆談》と呼んだが,やがて夢渓を加える。総計609条の小項目を故事,弁証,楽律,象数,人事,官政,権智,芸文,書画,技芸,器用,神奇,異事,謬誤,譏謔,雑誌,薬議の17部門に分類。制度,個人の逸話,文芸などの随筆を除き,約210条が自然科学,技術関係の記事で占められ,中国科学技術史上注目すべき内容と価値をもつ。…
… 近世に入ると技術は急速に発達したので,新技術への注目や技術史への関心が芽生えた。最も早く近世に入った中国では,沈括(しんかつ)が《夢渓筆談》で活字印刷術や磁針その他について多数記述し,曾公亮の《武経総要》は磁針や火薬をはじめとする多数の技術記録を残した。西欧では,ビラール・ド・オヌクールがその《画帖》に当時の技術を記録しているが,とくに15~16世紀に新技術を記載した書物が多数出現し,F.ベーコンはこれらの技術誌を学問の中に位置づける新しい学問分類を提案した。…
…しかし活字印刷もまた早くから考案された。11世紀末に北宋の沈括(しんかつ)が書いた《夢渓筆談》に,活字印刷の創始者として工人畢昇のことがみえる。土を膠(にかわ)で固めて文字を彫りそれを焼いた〈膠泥活字〉を造り,これを蠟を塗った鉄版に配列し,下から熱を加えて蠟をとかし,冷却して活字が固定するのを待ち,墨を塗り上から紙を押しあてて印刷を行ったという。…
※「夢渓筆談」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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