大勢(読み)オオゼイ

デジタル大辞泉 「大勢」の意味・読み・例文・類語

おお‐ぜい〔おほ‐〕【大勢】

多くの人。多人数。副詞的にも用いる。「大勢の出席者」「大勢で見学する」⇔小勢こぜい
[類語]多勢大人数多数たくさん多く多い数数かずかず数多すうた無数多量大量おびただしいいっぱいあまた多多いくらもいくらでもざらにごろごろどっさりたっぷり十二分に豊富にふんだんに腐るほどごまんとわんさとしこたまたんまりうんとたんと仰山ぎょうさんなみなみ十分しっかりがっつり大挙多人数衆人莫大膨大巨万豊か潤沢無尽蔵山ほど盛り沢山がっぽりがっぽがっぽ多め幾多過多最多多作多め数知れない数知れぬ数え切れない十指に余る枚挙にいとまがない掃いて捨てるほど

たい‐せい【大勢】

物事の一般的な傾向。大体の状況。「試合大勢が決まる」「大勢に影響はない」
世のなりゆき。天下形勢。「社会大勢に従う」
大きな権勢。強い勢力。
「政府は必ず―大力を以て圧抑すべく」〈永峰秀樹訳・代議政体
[類語]大局傾向形勢流行トレンド動向趨勢傾き気味性向趨向すうこう流れ動き成り行き旗色情勢トレンド全体像ビッグピクチャー

たい‐ぜい【大勢】

人数の多いこと。多数の人。おおぜい
「きんじょとなりの人々が、―かけつけ」〈魯文西洋道中膝栗毛

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精選版 日本国語大辞典 「大勢」の意味・読み・例文・類語

たい‐せい【大勢】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 大きな権勢があること。大きな威勢
    1. [初出の実例]「折伏者、現大勢忿怒形刑罰為宗」(出典:太平記(14C後)一二)
    2. 「之を管治するの政府は必ず大勢大力を以て圧抑すべく」(出典:代議政体(1875‐79)〈永峰秀樹訳〉一)
    3. [その他の文献]〔晉書‐宣五王伝・平原王幹〕
  3. 大づかみにとらえた形勢。おおよそのありさま。
    1. [初出の実例]「私し一人が賛成したからッて大勢(タイセイ)が駄目なもんなら迚も物になる気遣ひなし」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵鉄道国有)
    2. [その他の文献]〔魏志‐劉放伝〕
  4. 特に、世の中のなりゆき。天下の趨勢(すうせい)
    1. [初出の実例]「本朝天下の大勢九変して武家の代となり、武家の代又五変して当代に及ぶ総論の事」(出典:読史余論(1712)一)
  5. 市場用語で、半年以上の相場の動き。→中勢

おお‐ぜいおほ‥【大勢】

  1. 〘 名詞 〙 たくさんの人。多人数。たいぜい。⇔小勢(こぜい)
    1. [初出の実例]「心はたけく思へども、大勢のなかにとりこめられて、生け捕りにこそせられけれ」(出典:平家物語(13C前)四)
    2. 「仲間の蜂に怠るものあれば、大勢集りてこれを追ひ出す」(出典:日本読本(1887)〈新保磐次〉四)

たい‐ぜい【大勢】

  1. 〘 名詞 〙 多くの人数。多人数。おおぜい。多勢。
    1. [初出の実例]「大勢(タイセイ)ほとけ、および断苦の法をもとめず」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)一)

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普及版 字通 「大勢」の読み・字形・画数・意味

【大勢】たいせい

大局の趨勢。清・侯方域〔朋党論、上〕嘗(かつ)て天下の大勢に就いて之れをるに、門同じからざれば、風氣も亦た異なり。

字通「大」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の大勢の言及

【取引所】より

…〈追随買い〉を誘うことを狙うわけである。 あや相場の大勢の動きと関係のない小さな動きのことをいう。〈あや戻し〉は下げ相場での小さな戻しのことをいい,〈あや押し〉は上げ相場での小さな押しのことをいう。…

※「大勢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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