大和鞍(読み)ヤマトグラ

デジタル大辞泉 「大和鞍」の意味・読み・例文・類語

やまと‐ぐら【大×鞍/××鞍】

騎乗用の馬具の一。唐鞍からくら皆具かいぐに対して、和様の鞍の皆具をいう。中心となる鞍橋くらぼねは、前輪後輪しずわ内側にそれぞれ切り込みを設けて居木いぎ先をはめこみ、あぶみの袋には舌をつけて用いる。下鞍したぐらを2枚重ねにして、装束の汚れをふせぐ障泥あおりを加え、糸尻繋しりがいにはふさなどをつけて装備し、布手綱たづな差し縄を合わせて使用するのを特色とする。→唐鞍

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精選版 日本国語大辞典 「大和鞍」の意味・読み・例文・類語

やまと‐ぐら【大和鞍・倭鞍】

  1. 〘 名詞 〙 騎乗用の馬具の一つ。唐鞍(からくら)の皆具(かいぐ)に対して、皆具の和様の鞍の一式をいう。中心となる鞍橋(くらぼね)は、前輪と後輪(しずわ)の内側にそれぞれ切込みを設けて、居木先(いぎさき)をはめこみ、鐙(あぶみ)の袋には舌をつけたのを用い、韉(したぐら)を二枚重ねにして、装束の汚れをふせぐ障泥(あおり)を加え、糸鞦(いとしりがい)には総(ふさ)などをつけて装備し、布手綱(ぬのたづな)に差縄を合わせて使用するのを特色とする。わぐら。⇔唐鞍。〔西宮記(969頃)〕
    1. 大和鞍
      大和鞍

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