大手町(読み)オオテマチ

デジタル大辞泉 「大手町」の意味・読み・例文・類語

おおて‐まち〔おほて‐〕【大手町】

東京都千代田区の地名。東京駅の北方にあり、官庁や商社の多いビジネス街。江戸城(皇居)大手門の門前に位置する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「大手町」の意味・読み・例文・類語

おおて‐まちおほて‥【大手町】

  1. 東京都千代田区の地名。江戸城大手門前にあるため呼ばれた。江戸時代大名屋敷が並び、明治時代官庁街、現在は丸の内に続くビジネス街。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「大手町」の解説

大手町
おおてちよう

[現在地名]伊丹市伊丹一―三丁目

伊丹町を構成する二七ヵ町の一つ。有岡ありおか城下時代の侍町にあたり、天守の西と南に位置する。町名は城の大手に由来。天和―元禄年間(一六八一―一七〇四)までに成立(文禄伊丹之図)。寛文九年(一六六九)の伊丹郷町絵図には少ないながら人家が描かれている。会所入用割の間数は五〇九間半(「正心調法記」武田家文書)。城跡は古城とよばれ、元文五年(一七四〇)小物成所となった。


大手町
おおてまち

[現在地名]金沢市丸の内まるのうち兼六町けんろくまち・大手町

金沢城の正門尾坂おさか門の前、大手堀の北側一帯を占める。明治初年町立てされ、北は梅本町うめもとまち、西は西にし町、東は上胡桃かみくるみ町に続く。金沢城の大手口にあったために生じた町名で元禄六年(一六九三)の侍帳には御大手口、安政三年(一八五六)の侍帳では大手下などの表記もみえる。江戸時代には加賀藩重臣の上屋敷が連なっていたが、城下形成当初はなか町などの町地であったといわれる(金沢古蹟志)


大手町
おおてまち

[現在地名]七尾市大手町

南北に通じる通りの両側町で、東側は北から作事さくじ町・大工だいく町・中小池なかおけ町に接し、西は檜物ひもの町、北は内浦街道を挟んで府中ふちゆう(所口地図)。元和二年(一六一六)の所之口町絵図に「大手町どをり」とある。延享二年(一七四五)の浦役銀一一七匁余・伝馬銀七〇目余・出分地子一五匁余・人足銀六八匁余(「御代覚書」税務大学校所蔵文書)。嘉永年間(一八四八―五四)に町歩数は二千三七八歩余(「地子銀上納高調理帳」山崎文書)。明和三年(一七六六)の大火で全町が焼失(加賀藩史料)


大手町
おおてちよう

[現在地名]長浜市元浜町もとはまちよう

本町ほんまち通の一本北側の東西通りを挟む両側町。東西に長く、西方で北国街道に直交、中央の南北通りは南はよこ町、北は大谷市場おおたにいちば町に続く。朱印地。慶安四年(一六五一)検地帳(川崎文書)に屋敷地三〇があげられ、うち明屋敷三。元禄八年大洞弁天寄進帳では家数二三(借家四)、男八〇・女六四で、町年寄・町肝煎・町代・横目が置かれ、炭屋二・鉄屋・馬借問屋・眼医者・斧屋・豆腐屋・米屋・田屋・数珠屋がおり、馬持三、貸家三がある。


大手町
おおてまち

[現在地名]松阪市本町

「権輿雑集」に「天正十六子ノ年松ケ嶋より移ス、丁役弐歩五厘」とみえるが、まつしま村あるいは新松ヶ島村の検地帳類に大手町の地名はない。町役は二歩五厘。「宝暦咄し」に「其比江戸店持し方」として「大手はせ川」とみえている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大手町」の意味・わかりやすい解説

大手町
おおてまち

東京都千代田区東部、東京駅の北西にある地区。江戸城(皇居)の正門にあたる大手門の門前にあることが地名の由来。江戸時代は大名屋敷地(姫路藩酒井、福井藩松平、鶴岡(つるおか)藩酒井、小倉(こくら)藩小笠原(おがさわら)の各氏)、明治になって陸軍用地や官有地となった。その後、東京駅の設置に伴い事務管理機能のビル街として発展を遂げた。交通は便利よく、東京地下鉄千代田線・丸ノ内線・東西線・半蔵門線、都営地下鉄三田線が集中、また北部を首都高速道路都心環状線が通る。日本・大手町・新大手町・経団連・NTT・KDDI・JA(農協)・主要銀行本店など巨大なビルが多く、読売、日経、産経などの新聞社もある。大手門は伊達政宗(だてまさむね)の築造と伝えられ、左右の石垣と枡(ます)形に昔をしのぶ。大手町1丁目のビルの一角に平将門(まさかど)の首塚があり、その霊を慰めるための神田明神(かんだみょうじん)(神田神社)は、のちに神田へ移された。内濠に沿う内堀通りは、ビルと皇居と街路樹の美しさで知られる。なお、大手町の名は、仙台、富山、前橋、広島、大分などの旧城下町に残っている。

[沢田 清]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大手町」の意味・わかりやすい解説

大手町
おおてまち

東京都千代田区東部の地区。地名は,江戸城の正門である大手門に由来。江戸時代は大名屋敷,現在はビジネスセンターを形成。東京駅前の丸の内よりも遅れて昭和 30年代に入ってから高層ビル化が進行。地下鉄の開通により,交通の便もよくなった。金融,保険,マスコミなど大企業の本社と気象庁消防庁などの官庁が集中する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「大手町」の意味・わかりやすい解説

大手町【おおてまち】

東京都千代田区の町名。東京駅の西にあり,江戸時代は江戸城の大手門門前の大名屋敷町。現在は日本産業界の一中枢として多くの企業本社が集中し,東京国際郵便局,逓信総合博物館,気象庁,読売新聞社日本経済新聞社産業経済新聞社がある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android