大淀町(読み)おおよどちよう

日本歴史地名大系 「大淀町」の解説

大淀町
おおよどちよう

面積:三七・六九平方キロ

郡の北西部を占める。東から南は吉野町・下市町、西は五條市・御所ごせ市、北は高市郡高取町に接する。高取町境近くに高取山(五八三・九メートル)があり、下市町境を吉野川が西流する。奈良盆地から吉野川渓谷中流に連絡する道路は、主として竜門りゆうもん山地末端付近の地形上の鞍部を巧みに通過する。西から東へ車坂くるまさか(二一〇メートル)芦原あしはら(三一〇メートル)壺阪つぼさか(三五〇メートル)いも(五〇〇メートル)が並走している。

大字下淵しもぶちは、上市かみいち―五条線(伊勢南街道)芦原峠越の国道一六九号および洞川どろがわ―下市線が交わる交通の要地であり、商業・製材工業の町である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大淀町」の意味・わかりやすい解説

大淀〔町〕
おおよど

奈良県中部,吉野川中流北岸にある町。 1921年町制。河岸に発達した河岸段丘上に水田が開け,北部の竜門山地南斜面では果樹,茶の栽培が行われる。吉野山地木材集散地。 59年,下淵を取水口に吉野川の水を分水して奈良盆地の灌漑用水とする吉野川分水が完成,御所市樋野まで導水トンネルが通る。大峰山脈への登山基地。聖徳太子創建とされる比曽寺跡 (史跡) がある。近畿日本鉄道吉野線,国道 169号線,309号線,370号線が走り交通の要地となっている。面積 38.10km2。人口 1万6728(2020)。

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