精選版 日本国語大辞典 「大陸棚」の意味・読み・例文・類語
たいりく‐だな【大陸棚】
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海岸の低潮線から沖合いに向け深さが急に増大する所までの地域。非常に傾斜が緩やかで、傾斜角は平均でわずかに0度7分にすぎない。深さの傾斜が急増する所(大陸棚外縁)の深さは、場所によって30メートルから600メートルぐらいまであり、大陸棚の幅も、ほとんどないに等しいものから1400キロメートルにも及ぶ所まである。平均すると大陸棚の幅は72キロメートル、外縁の水深は140メートルとされている。海底は非常に平坦(へいたん)で、比高20メートルを超える凹凸はほとんどないが、ときには海底谷や海底凹谷などが刻まれていることもある。
大陸棚の成因については、氷河期が関係していることが定説となっている。もっとも一般的には、いちばん最近の氷河期、ビュルム氷期(約2万年前)のおり、海水は雪氷となって大陸上に滞留したため海面が低下し、その過程で波食により平坦面ができ、ふたたび海面の上昇により水没して大陸棚になったと考えられている。ビュルム氷期最盛期の氷河の広がりや厚さの推定を基にして、海面の低下を計算すると、現在より100~150メートル低かったことになり、大陸棚外縁の平均の深さと一致する。
氷期の海面低下時に、河口部に発達した沖積平野が、海面の上昇により水没して大陸棚になったと考えられる場合や、氷河期に海に押し出された大陸氷河が海底を氷食して平坦面をつくり、氷河が溶けたあとに大陸棚となったと考えられる場合もある。
大陸棚は、これまでも底引漁業や沿岸漁業の好漁場として利用されてきたが、最近ではさらに養殖漁業の場として活用される一方、海底油田や海底炭鉱などの海底資源の場、海上空港や埋立てによる臨海工業地帯の造成など海洋空間としての利用など、ますます価値が高まってきた。この大陸棚を自国の権益のもとに置こうとして、大陸棚の専有を宣言する国も相次いだ。しかし、その定義がまちまちで混乱がおこっているため、国連海洋法会議において統一が図られつつある。大陸斜面脚部の勾配(こうばい)変化の最大の所を基点とし、外側に60海里まで、または堆積(たいせき)層の厚みが基点からの距離の1%に減少する所までのいずれかとされている。ただし最小でも海岸から200海里まで、最大でも350海里または水深2500メートルの外側100海里以内とされている。
[安井 正]
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(小林和男 東京大学名誉教授 / 2007年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
… 大陸斜面slopecontinental slope―island slope―大陸棚外縁からコンチネンタルライズの始まるところまで,あるいは傾斜の一般的減少が起こる地点までの斜面。 大陸棚shelfcontinental shelf―island shelf―insular shelf―大陸に隣接する(あるいは島の周囲)地帯で,低潮線から始まり,大洋の深所に向かって傾斜の著しい増加が起こる所までをいう。 大陸棚外縁shelf edgeshelf break―傾斜の著しい増加が起こる大陸棚の外縁の狭い地帯。…
…
[海の深さ]
世界の海洋の深度は,平均約4000mであるが,世界で最も深い記録は,太平洋のマリアナ海溝にあり,1万0920mにも達する。一般に海面から約200mの深さまでは陸地の延長とみられ,大陸棚と呼ばれる(図2)。ここから約4000mまでの深さの海底の占める面積は小さく,その傾斜は急で,これを大陸斜面という。…
…
[大陸縁辺部]
大陸(または島)の周辺には浅く平たんな海底があり,その外縁で急に傾斜を増大し深海に達している。この平たん部が大陸棚,急斜面が大陸斜面,傾斜変化部が大陸棚外縁である。大陸斜面下部には大陸性堆積物が大洋底に向かって広がっている階段状あるいは緩斜面の地形があり,コンチネンタルライズといわれる。…
…最近の海洋利用は質量ともに目覚ましいものがあるが,それを反映して海洋法の規制する範囲も多岐に及んでいる。すなわち,(1)公海,領海,排他的経済水域などの水域で構成される海洋秩序,(2)海洋や海峡における航行や上空飛行の問題,(3)生物資源や鉱物資源などの開発の問題,これに関連して大陸棚や深海底などの新たな法制度,(4)海洋汚染,海洋環境保護の問題,(5)海洋の科学的調査,海洋技術の開発と移転の問題などである。海洋法は,国際法のなかでも最も古い歴史をもつ分野であるが,〈海洋法Law of the Sea〉という言葉が用いられたのはごく最近である。…
※「大陸棚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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