精選版 日本国語大辞典 「女学雑誌」の意味・読み・例文・類語
じょがくざっし ヂョガク‥【女学雑誌】
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女性啓蒙(けいもう)雑誌。1885年(明治18)7月~1904年(明治37)2月。計548冊。10号まで万春堂、以後女学雑誌社発行。巌本善治(いわもとよしはる)を中心に『女学新誌』から分かれて創刊された。編集人は近藤賢三から善治を経て青柳猛(あおやぎたけし)。発行回数は初め月2回、ついで3回、さらに週刊、隔週刊、月刊へ。女性の啓蒙・向上を目ざし、キリスト教を基盤とする婦人矯風会設立や廃娼(はいしょう)運動、一夫一婦制建白運動など、わが国初期婦人解放運動に重要な役割を果たした。石橋忍月(にんげつ)、北村透谷(とうこく)らを評壇に送ったほか、若松賤子(しずこ)の『小公子』翻訳も注目される。ほかに木村熊二(くまじ)、中島湘煙(しょうえん)、田辺(三宅(みやけ))花圃(かほ)、清水紫琴(しきん)、磯貝雲峰(いそがいうんぽう)、星野天知(てんち)、島崎藤村(とうそん)らが執筆した。1892年、対象読者層によって甲の巻と乙の巻に分けられ、甲の巻はのち『評論』と改題。派生誌『女学生』『女学雑誌文学界』などが出された。復刻版(1966~67・臨川書店)がある。
[橋詰静子]
『『明治文学全集32 女学雑誌・文学界集』(1973・筑摩書房)』
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日本初の本格的な女性雑誌。1885年(明治18)創刊。最初の1年は近藤賢三,翌年から巌本善治(いわもとよしはる)が編集。欧化主義の時代風潮を背景に,女性の意識向上,女子教育・女権・結婚や家庭を中心テーマにして欧米の理論や現実・運動なども紹介。巌本は岸田俊子・若松賤子(しずこ)ら女性たちに論文発表の機会を与えるとともに,みずから男女同権や女学,公娼廃止について論じた。1904年2月日露戦争直前の時代的変化のなかで第526号で廃刊。
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…兵庫県出身で,1883年受洗。86年から《女学雑誌》を主宰,誌上で形式的な西欧模倣を批判しながらも男女同等を説き続け,それを阻む芸娼妓の公許,婦人の無教養,向上心の欠如,男性中心の婚姻制度,婦人職業の未発達などの解消を主張し,婦人の団体活動を勧奨した。同誌は北村透谷,島崎藤村らの《文学界》創刊(1893)の契機を用意するなど,明治文学史上でも注目される。…
…第1は,知識層をおもな読者とする女性評論誌の系譜である。日本で最初の本格的な女性雑誌は1885年創刊の《女学雑誌》である。《女学雑誌》は,キリスト教思想を背景に,女権伸張,女子教育の普及,近代家族制度の移植などを主張する啓蒙雑誌として出発し,明治20年代のオピニオン・ジャーナリズムの一翼をになった。…
※「女学雑誌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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