精選版 日本国語大辞典 「女性語」の意味・読み・例文・類語
じょせい‐ご ヂョセイ‥【女性語】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
学術的には女性の使用することば全体をさすが、狭義には男性語と差異の著しい女性特有の語をいう。ただし室町時代に宮中女性によってつくられたことばは「女房詞(にょうぼうことば)」、江戸時代に京都・大坂・江戸の遊女の使ったことばは「廓(くるわ)ことば」といって、学問上女性語には含めない。『枕草子(まくらのそうし)』に「おなじことなれども聞き耳ことなるもの、男女(おとこおんな)の詞」とあるように、平安時代では耳に聞く感じが異なるだけで、男女ともに同じ語を使っていたらしいが、室町時代以後「女房詞」が宮中から大名の奥向(おくむき)など外部に伝わり、女性語となってしだいに広がった。とくに江戸時代には、女性の使って好ましい女性語を集めた『女の詞』『女中詞』と名づける書が多数出たので、単語が急増した。「おひなる」(起きる)、「おしずまる」(寝る)、「おむずかる」(泣く)、「おひろい」(歩くこと)、「くこん」(酒)、「おめぐり」(おかず)、「おぐし」(髪)、「青物」(野菜)、「おかべ」(豆腐)、「おむし」(みそ)、「しゃもじ」(杓子(しゃくし))などほとんどの女房詞のほか、「浪(なみ)の花」(塩)、「卯(う)の花」(おから)、「あたり鉢」(すり鉢)、「ありのみ」(梨(なし))などの忌みことばなどである。さらにこれらの単語以外に、「お米」「ご本」などのように、語頭に「お」「ご」をかぶらせた言い方や、「まいります」「いたします」など、語末に「ます」をつけるていねいな言い方も加わり、明治になると「のよ」「だわ」「ねえ」などの文末の言い方も発達した。
[真下三郎]
『真下三郎著『婦人語の研究』(1969・東京堂出版)』▽『真下三郎著『女性語辞典』(1967・東京堂出版)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…天皇の御所や,院の仙洞(せんとう)御所に仕える女官(女房)の用語,ことに女性語として特徴のある形式をもつ語。室町時代の有職(ゆうそく)に関する書物《海人藻芥(あまのもくず)》《大上﨟御名之事(おおじようろうおんなのこと)》にあげたものでは120語ほどある。…
※「女性語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
送り状。船荷証券,海上保険証券などとともに重要な船積み書類の一つで,売買契約の条件を履行したことを売主が買主に証明した書類。取引貨物の明細書ならびに計算書で,手形金額,保険価額算定の基礎となり,輸入貨...
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新