学生服(読み)がくせいふく

精選版 日本国語大辞典 「学生服」の意味・読み・例文・類語

がくせい‐ふく【学生服】

〘名〙 中学生高校生大学生などの男子が着用する洋服。普通、黒地霜降詰襟(つめえり)のものをいう。
風俗画報‐二九六号(1904)常陸丸殉難者の葬儀「正武氏は黒の学生服を着し独逸帽を頂き、霊柩に尾したる吉野少佐の後に、遺族総代として只一人従ひしは」

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デジタル大辞泉 「学生服」の意味・読み・例文・類語

がくせい‐ふく【学生服】

学生生徒が着用する服。特に、男子の黒地や霜降り詰め襟の服のこと。
[類語]学らん洋服和服ころも衣料品衣料衣服衣類着物着衣被服装束お召物衣装ドレス洋品アパレル略服ふだん着略装軽装着流しカジュアルよそゆき一張羅街着礼服式服フォーマルウエア礼装正装既製服レディーメード既製出来合い吊るしプレタポルテ注文服オーダーメード私服官服制服ユニホーム軍服燕尾服喪服セーラー服水兵服背広スーツ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「学生服」の意味・わかりやすい解説

学生服
がくせいふく

広義には学生が着る服という意味。日本では一般的に、男子学生が着る制服をさすことが多い。詰め襟型前あきで一列ボタンのつく黒の上着と、長ズボンを代表に、紺サージの背広型上着と長ズボンなどをさす。また女子用には、紺サージのセーラー型上着とプリーツスカートや、紺サージの背広型上着とプリーツ、セミタイト、フレアなどのスカートの組合せが標準型といえる。歴史的には、鉄道員、警官などの制服から分化したものである。冬は黒か紺の羅紗(らしゃ)、夏は小倉の霜降りが普通だったが、1885年(明治18)ごろ、帝国大学では詰め襟型前あきに金ボタンのついた学生服を定めている。女子では、東京女子師範学校で1880年代のなかばに洋服の制服が着用されている。

[浦上信子]

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世界大百科事典 第2版 「学生服」の意味・わかりやすい解説

がくせいふく【学生服】

主として中学校以上の学校の生徒・学生が通学の際に着用する洋服。多くは制服,標準服または正服とされる。日本の場合,男子の学生服は,1886年高等師範学校,帝国大学などで採用したのを最初として,87‐88年中に各地の師範学校,中学校などで制服として採用され,日清・日露戦争期ころには私立学校でも広く用いられるようになった。採用の直接の契機は,生徒の集団性の育成をめざして導入された兵式体操(軍事教練)実施上の服装としてであり,したがってその型式は,黒色の布地による詰襟・金ボタンの上衣と同布地のズボンという当時の陸軍下士官の戦闘服をモデルとしている。

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