精選版 日本国語大辞典 「孵卵器」の意味・読み・例文・類語
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鳥類の卵を入れて人工的に孵化させる装置をいう。一般に利用されている孵卵器は鶏卵用のものである。中国やエジプトでは2000年以上も前から原始的な孵卵器で人工孵化を行っていた。現在の改良された孵卵器には平面式と立体式があり、どちらも母鶏の抱卵時と同様な条件をつくりだす。平面式は小形で100~500卵ほど入卵するもので、立体式は1000~数万卵まで収容できる。平面式、立体式ともに器内には、卵座、温度調整器、湿度を保つための水盤、孵化用発生座などがある。平面式は卵座は一段しかないが、立体式は棚状に多数の卵座があり、大形のものは孵卵区と発生区が別室になっている。種卵は卵座上に鈍端を上にして斜めに並べる。孵卵温度は37~38度Cが最適である。立体式は送風機または枠型の空気攪拌(かくはん)器で器内温度を一定に保つが、平面式はこの装置がなく上方から輻射(ふくしゃ)熱で加温するので下端のほうが上端より温度が低くなるため、立体式より約1度C高くする。器内の湿度はそれほど厳密でなく水盤によって最適相対湿度である40~70%の範囲に保たれる。孵卵中は換気をよくし、酸素濃度は空気と同じ21%ぐらい、二酸化炭素は1%以下に抑える。また卵殻膜に胚(はい)の絨毛(じゅうもう)膜が付着して胚が死亡するのを防ぐため転卵を行う。平面式では1日に4~6回手で行い、立体式では1日に8~10回卵座ごと手動または自動的に40~45度ずつ回転させて転卵させる。18日目に孵化用発生座に移して21日目に孵化させる。
[西田恂子]
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…胎外の自然環境では生存の難しい未熟新生児や幼弱病児,外科手術後の新生児に,乳児期のある期間,生存可能な環境を与えるために,保温,隔離,監視することを目的として考案された装置。
[保育器の歴史]
早産児は体温調節機能が未成熟で,保温に気をつけないと生存が難しいことは古くから気づかれていた。そこで,二重の壁の間に温湯を通じて保温する装置などが作られたが,現在の保育器の原型となったのは,1880年にフランスの産科医タルニエEtienne S.Tarnier(1828‐97)が考案したものであった。…
※「孵卵器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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