実子(読み)じっし

精選版 日本国語大辞典 「実子」の意味・読み・例文・類語

じっ‐し【実子】

〘名〙 義子継子養子に対して、血をわけた本当の子。うみの子。嫡出子ほか庶子私生子を含む。実児。直子(じきし)
古今著聞集(1254)五「実子なりとも、此道にたへざらんものにはつたふべからず」
曾我物語(南北朝頃)一〇「曾我太郎も幼き時より取り育て、わりなき事なれば、じっしにも劣らず、心様また賢(さか)しかりしかば」

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デジタル大辞泉 「実子」の意味・読み・例文・類語

じっ‐し【実子】

血を分けた自分の子。自然の血縁のある子。産みの子。

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世界大百科事典 第2版 「実子」の意味・わかりやすい解説

じっし【実子】

親と自然の血縁関係で結ばれた子をいう。これに対し,実子に擬制し,人為的に形成された子が養子である。実子は,その父母が法律上の婚姻関係にあるか否かによって,嫡出子と〈嫡出でない子〉に分けられる。一般に,親子間では実子が基本として構成されたのは,血縁に対する信仰があり,血縁至上主義が貫かれたからである。しかし今日の医学発達により,血縁そのもののもつ意味が大きく変わり,実子とはなにかが新たに問われようとしている。

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百科事典マイペディア 「実子」の意味・わかりやすい解説

実子【じっし】

自然の血縁のある子。養子に対する語。嫡出子嫡出でない子(私生子)の別がある。

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