寒羊(読み)カンヨウ

デジタル大辞泉 「寒羊」の意味・読み・例文・類語

かん‐よう〔‐ヤウ〕【寒羊】

羊の一品種。モンゴル中央アジアで飼われ、毛肉兼用種。尾に脂肪を蓄える。

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精選版 日本国語大辞典 「寒羊」の意味・読み・例文・類語

かん‐よう‥ヤウ【寒羊】

  1. 〘 名詞 〙 中国の黄河流域に多いヒツジの一品種。体毛は白色雌雄とも角はなく、耳は大きく前方へたれる。尾は太く、地面に達するほど長い。尾に大量の脂肪を貯え食料の乏しい冬にそなえる。羊毛は柔軟で、品質も中国産のうち最もよい。河北省山東省河南省平坦地で飼育される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「寒羊」の意味・わかりやすい解説

寒羊
かんよう

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。家畜ヒツジの中国産品種で、毛肉兼用に飼育されている。中国語読みはハンヤンhang-yangで、ほかに細羊、綿羊ともいわれる。中央アジアの高原地帯から南下して中国に入った。脂肪尾がきわめて大きく発達している。毛は白色で無角が多い。

[西田恂子]


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世界大百科事典(旧版)内の寒羊の言及

【ヒツジ(羊)】より

…(8)毛皮用系種 西アジア原産のカラクール種Karakulの生後まもない子ヒツジの毛皮はアストラカンの名で珍重される。(9)脂肪尾羊系種 アルガリを祖先種とするアジアのヒツジには尾に脂肪を蓄積する肉用種の寒羊,ブラックヘッド・ペルシャン種Blackhead Persianなどがある。毛は粗く,カーペット用。…

※「寒羊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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