精選版 日本国語大辞典 「寡頭制」の意味・読み・例文・類語
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少数者による支配。オリガーキーoligarchyともいう。プラトンは、少数者支配のなかでも法律による統治を貴族制、法律に基づかない政治を寡頭制と名づけた。ついでアリストテレスが、貴族制の堕落した形態すなわち少数の富裕者階級が自己の利益のために行う政治を寡頭制とよんだことによって、この用語は専制・衆愚制(それぞれモナーキー〔君主制〕、デモクラシーの堕落した政治形態)という語とともに政治形態を分類する政治概念として一般的に普及した。そして、ギリシアの都市国家において否定的にとらえられていたこのオリガーキーという考え方は、法の支配と多数者支配を前提とする近代民主主義国家においてもそのまま悪政の代名詞として受け継がれた。しかし20世紀に入って、R・ミヘルスが、『現代民主主義における政党の社会学』(1910)において、ドイツ社会民主党内部における党幹部による少数支配の実態を明らかにして以来、この寡頭制=オリガーキーという語は新しい意味内容を付与されて注目を浴びることになった。すなわち、ここでは、オリガーキーという語は、あらゆる人間集団はその組織が巨大化すれば組織の合理的・効率的な管理運営のために「寡頭制の鉄則」に従って少数者支配の傾向をもつという意味において、現代政治を理解する重要概念となった。
[田中 浩]
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…元来,ギリシアにおいて富者の支配を意味し,知者の支配や戦士の支配,さらには貧しい大衆の支配と対置された一つの政体を意味した。それは政治参加の条件として一定以上の財産額を要求する政体として現れ,寡頭制との関連で問題にされた。寡頭制を,プラトンは,富んだ人々と貧しい人々との二つの国家の対立と呼び,アリストテレスは,単に支配者の数によってではなく富者による貧者の支配と定義づけたことからわかるように,金権政治に対する批判は寡頭制批判と結びついて展開されてきた。…
※「寡頭制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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