小女(読み)コオンナ

デジタル大辞泉 「小女」の意味・読み・例文・類語

こ‐おんな〔‐をんな〕【小女】

小柄な女性。からだの小さい女性。⇔大女
年若い女性。少女
旅館などで下働きをする若い女性。

しょう‐じょ〔セウヂヨ〕【小女】

年のいかない娘。童女
律令制で、4歳以上、16歳以下の女子の称。

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精選版 日本国語大辞典 「小女」の意味・読み・例文・類語

しょう‐じょセウヂョ【小女】

  1. 〘 名詞 〙
  2. しょうじょ(少女)
    1. [初出の実例]「長橋局官女阿茶々小女喝食熱気有之」(出典言継卿記‐永祿一一年(1568)三月一日)
    2. 「小女(セウヂョ)あつまりて是を世わたりにならへり」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)一)
    3. [その他の文献]〔史記‐太倉公伝〕
  3. 令制で、四歳以上、一六歳以下の女子の称。
    1. [初出の実例]「姉都売児国造族置嶋売 年六小女」(出典:正倉院文書‐大宝二年(702)御野国味蜂郡春部里戸籍)
  4. へりくだって自分の娘をいう語。
    1. [初出の実例]「以家中小女等、令源氏物語五十四帖」(出典:明月記‐嘉祿元年(1225)二月一六日)

こ‐おんな‥をんな【小女】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 年の若い女。年少の女子。
    1. [初出の実例]「小女(コヲンナ)六分大女八分二度の食(めし)手前にて振舞ふ也」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)一)
  3. 体が小さい女。背の低い女。
  4. 年少の雇い女。小婢(しょうひ)
    1. [初出の実例]「子もりの小女」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)

小女の語誌

江戸時代、「小女」と「小娘」との限界はさだかでないが、関所の女人取締では両者を区別していた。「地方凡例録‐一〇」に「御関所手形に可書入事〈略〉一 少女 当才より振袖の内は、小女たるべし、併し振袖不審体あらば改むべし、但小娘尼禿かみきり等は改むるに及ばず」とある。


こ‐め【小女】

  1. 〘 名詞 〙 ちいさい女の子。童女。こめらわ。こめのわらわ。
    1. [初出の実例]「あの小女(コメ)は可愛らしい顔をしていますね」(出典:御身(1921)〈横光利一〉六)

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普及版 字通 「小女」の読み・字形・画数・意味

【小女】しようじよ

少女。

字通「小」の項目を見る

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