小生(読み)ショウセイ

デジタル大辞泉 「小生」の意味・読み・例文・類語

しょう‐せい〔セウ‐〕【小生】

[代]一人称人代名詞男性自分をへりくだっていう語。多く、手紙文に用いる。「小生もつつがなく日々を過ごしております」
[補説]ふつう、自分と同等か、目下の人に対して使うものとされる。例えば、上司に「本日、小生は体調不良のため、会社を休みます」と言うと、横柄な発言と受け取られかねない。→謙譲語Ⅱ
[類語]不肖愚生小弟手前拙者自分わたくし・わたしおれわし我がはいあたくしあたしあたいあっしわらわあちき俺等おいらおら当方此方こちらこっちこちとら吾人ごじんてめえ愚輩身共それがし迂生うせい

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精選版 日本国語大辞典 「小生」の意味・読み・例文・類語

しょう‐せいセウ‥【小生・少生】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 若い人を見下していう語。若いもの。若輩小僧
      1. [初出の実例]「如此少生者 縦雖赦置何事哉」(出典吾妻鏡‐文治元年(1185)一二月二四日)
      2. [その他の文献]〔漢書‐張禹伝〕
    2. 中国の演劇用語。若い男子の役。
      1. [初出の実例]「小生 すみかづら 扮細川晴経」(出典:読本・曲亭伝奇花釵児(1804)上)
  2. [ 2 ] 〘 代名詞詞 〙 自称。男子が自己をへりくだっていう時に用いる語。書簡文に用いることが多い。
    1. [初出の実例]「小生言詩之輩両三人相随可参候」(出典:明衡往来(11C中か)上末)
    2. 「諸先生方が小生の為に此盛大なる送別会を御開き下さったのは」(出典:坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉九)
    3. [その他の文献]〔韓愈‐孟郊・雨中寄孟刑部幾道〕

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普及版 字通 「小生」の読み・字形・画数・意味

【小生】しよう(せう)せい

新参後輩。また、自分の謙称。〔後漢書、文苑上、黄香伝〕臣は江淮(かうわい)の賤。愚(ぐもう)の小生なり。經學行能、(さんろく)すべきもの無し。

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