小豆(読み)アズキ

デジタル大辞泉 「小豆」の意味・読み・例文・類語

あずき〔あづき〕【小豆】

マメ科一年草。高さ30~50センチ。葉は3枚の小葉からなる複葉。茎・葉に毛がある。夏、黄色い花を開く。種子はふつう暗赤色。古く中国から渡来し、各地で栽培され、種子をあんなどに用いる。しょうず。 秋》
[類語]大豆ささげそら豆落花生レンズ豆ひよこ豆隠元豆莢隠元豌豆莢豌豆グリンピース黒豆鉈豆

しょう‐ず〔セウヅ〕【小豆】

アズキ別名

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精選版 日本国語大辞典 「小豆」の意味・読み・例文・類語

あずきあづき【小豆・赤小豆】

  1. 〘 名詞 〙 マメ科の一年草。原産地は中国といわれ、日本には古く渡来した。重要な穀類の一つとして各地で栽培され、品種も多い。主要産地は北海道、関東地方。高さ三〇~六〇センチメートル。葉は長さ五~九センチメートルの卵形またはひし形で先がとがった三枚の小葉からなり、長い柄があって互生する。夏、葉腋(ようえき)に黄色い蝶形の花が二~一二個ほど集まって咲く。実は細長いさやとなり、暗赤色の種子が九~一〇個入る。種子は長さ四~八ミリメートル、幅三~七ミリメートルの円筒形に近い楕円形で食用とする。祝い事や年中行事の赤飯やあずきがゆなどに、また、餡(あん)として用いる。しょうず。《 季語・秋 》

▼あずきの花《 季語・夏 》 〔本草和名(918頃)〕


しょう‐ずセウヅ【小豆】

  1. [ 1 ] 小豆(あずき)のこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕 〔礼記投壺
  2. [ 2 ] 香川県の北東部の郡。瀬戸内海の小豆(しょうど)島・豊(て)島およびその付属島からなる。

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「小豆」の解説

小豆[豆類]
あずき

近畿地方京都府地域ブランド
京都府中南部の口丹地域と呼ばれる亀岡盆地から船井郡周辺が、古くから高品質の小豆を生み出す産地。京都大納言小豆は、つぶが大きくて色艶が良く、独特の香りがある。切腹することのある武士と違い公家である大納言は切腹をしないため、煮ても皮の切れない小豆が大納言と呼ばれてきた。京菓子になくてはならないもの。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「小豆」の解説

小豆 (アズキ・ショウズ)

学名:Vigna angularis
植物。マメ科の一年草,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の小豆の言及

【商品取引所】より

商品市場【神崎 克郎】
【主要商品取引所】
東京穀物商品取引所1952年10月開所。開所早々,小豆(しようず∥あずき)をめぐる買占め事件などで話題を呼び,小豆は〈赤いダイヤ〉の異名をとるなど,一時商品投機の象徴商品となった。上場品目は小豆のほか,輸入大豆,トウモロコシ,コーヒー,粗糖。…

※「小豆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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