尾腺(読み)びせん(その他表記)uropygial gland

精選版 日本国語大辞典 「尾腺」の意味・読み・例文・類語

び‐せん【尾腺】

  1. 〘 名詞 〙 鳥類皮膚腺。尾のつけねの背部にある一対脂腺羽づくろいの際に、その分泌物を嘴で羽毛にぬりつけ、羽毛の湿るのを防ぐ。水鳥類でよく発達している。尾脂腺。

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関連語 名詞

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「尾腺」の意味・わかりやすい解説

尾腺
びせん
uropygial gland

脂腺とも呼ばれ,鳥類に存在する唯一の皮膚腺である。ダチョウエミューヒクイドリなどを除く大部分の鳥類にあって,ミズナギドリ目ペリカン目,ガンカモ目などの水鳥類で特によく発達している。尾腺は尾の基部に開口し,脂肪酸などを含む脂性の分泌物を出す。鳥はこの分泌物を嘴で羽毛に塗って羽づくろいをし,羽毛を良好に保ち,また羽毛の防水性を高める。

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