京都の餅(もち)商人。京都南郊鳥羽(とば)の住人渡辺進(すすむ)の女婿(じょせい)中村五郎左衛門(ごろざえもん)は、入道して道喜といった。道喜は1504年(永正1)ころに皇居の垣の外を流れる御溝(みかわ)の傍らの新在家(しんざいけ)に住み、その川端を屋号とした。のち餅屋を営業し、餅座に加入するが、いつしか褐(かち)染めの素襖(すおう)を着て、餅を硯(すずり)の蓋(ふた)にのせ、宮廷に供進するようになった。そのときの唐櫃(からびつ)というのが川端家に現蔵されている。77年(天正5)宮廷で築地(ついじ)などを修理したとき、道喜は費用を納めるなど尽力した。そして酒役(酒造か酒の販売もしたのであろう)などの租税を織田信長から免除されたという。墓は京都市上京区の浄福寺。子孫も道喜を称し、営業を継ぎ京都に住み、現在に至る。道喜ちまきで名高い。
[奥野高広]
『西田直二郎・柴田実編『立入宗継文書・川端道喜文書』(『国民精神文化文献 13』1937・国民精神文化研究所)』▽『松村茂・西山治朗著『京の老舗をたずねて』(1979・サンブライト出版)』
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(森谷尅久)
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