川辺[町](読み)かわなべ

百科事典マイペディア 「川辺[町]」の意味・わかりやすい解説

川辺[町]【かわなべ】

鹿児島県薩摩半島中部,万之瀬(まのせ)川中流の小盆地周囲山地を占める川辺郡の旧町。畑が卓越しサツマイモ,茶を産するほか,肉牛を飼育木材も産し仏壇を特産する。2007年12月揖宿郡頴娃町,川辺郡知覧町と合併し市制南九州市となる。127.35km2。1万4809人(2005)。

川辺[町]【かわべ】

和歌山県中央部,日高川下流域を占める日高郡の旧町。農業を主としてナツミカンなど柑橘(かんきつ)栽培が盛ん。紀勢本線が通じ,道成(どうじょう)寺がある。2005年5月日高郡中津村,美山村と合併し町制日高川町となる。75.97km2。7023人(2003)。

川辺[町]【かわべ】

岐阜県南部,加茂郡の町。主集落飛騨川谷口にあり,舟運飛騨街道要所として発達高山本線が通じる。米作畑作が行われる。近年は宅地化が進む。一部飛騨木曾川国定公園に属する。41.16km2。1万593人(2010)。

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世界大百科事典 第2版 「川辺[町]」の意味・わかりやすい解説

かわべ【川辺[町]】

和歌山県中央部,日高郡の町。人口6790(1995)。日高川が紀伊山地西縁の白馬(しらま)山脈を抜け,御坊平野に出る所に位置する。町域は山がちで,河川沿いの河岸段丘に集落が点在する。町の南西寄りを紀勢本線が通る。古くからナツミカンの特産地で,山地の斜面はミカン園でおおわれるが,近年,野菜栽培の導入が図られている。増産されるミカン対策としてジュースなどの工場が立地する。能や歌舞伎で有名な天台宗の名刹道成寺が町域西端にあり,道成寺の本堂,仁王門,木造十一面観音立像,道成寺縁起などは重要文化財。

かわなべ【川辺[町]】

鹿児島県南西部,川辺郡の町。人口1万6081(1995)。薩摩半島中央部に位置し,熊ヶ岳,下山(さがやま)岳などの南薩山地の山々に囲まれた盆地で,万之瀬川,広瀬川,大谷川などが西流している。山麓部のシラス台地は畑作地帯,中央の沖積低地は水田地帯で,水稲,畜産,園芸などを基幹とする農業地帯となっている。町域の6割は杉,松,ヒノキなどの森林が占めている。川辺仏壇と称される仏壇の製造も盛んで,1975年に国の伝統工芸産業に指定された。

かわべ【川辺[町]】

岐阜県中南部,加茂郡の町。人口1万0950(1995)。南北に流れる木曾川支流の飛驒川沿岸の町で,飛驒高地と濃尾平野の接点に当たる。飛驒川沿いに国道41号線(飛驒街道)と高山本線が走り,街道沿いに集落が発達する。飛驒川の水運に恵まれ,かつては上流からの木材がいかだに組まれた綱場があった。江戸時代は天領,尾張藩領,旗本領で,天領の下川辺には下川辺役所が置かれ,初めは飛驒代官,天保期(1830‐44)以降は笠松代官の配下となった。

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