精選版 日本国語大辞典 「巨星」の意味・読み・例文・類語
きょ‐せい【巨星】
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恒星が中心部での水素を燃焼し尽くしてその中心核が収縮する一方、それに接する薄い殻状部分で水素燃焼がおきて、外層部分が膨張し、表面温度の低い巨大な星となったもの。太陽程度以下の小質量星は準巨星を経て巨星となるが、大質量の星は巨星を経て超巨星へと進化する。巨星の光度は太陽の1万倍、超巨星は100万倍近くにも達する。とくに表面温度が約3000K以下のものを赤色巨星、赤色超巨星などと、その見かけの色を強調してよぶ。
巨星の内部では熱流のほとんどが対流によって運ばれており、もっとも伝播(でんぱ)効率のよい構造となっている。このためさまざまに質量の異なる星も似通った光度・表面温度関係を示す。この段階の星を赤色巨星枝(きょせいし)(RGB)という。このことは京都大学の林忠四郎(ちゅうしろう)が1960年代に理論的に明らかにした。
赤色巨星は水素殻燃焼期にあって、大質量星では中心部分でさらにヘリウム反応に点火される際にヘリウムフラッシュとよばれる光度変化などの不安定現象をおこす。ヘリウム反応に点火されると水平枝星(すいへいしせい)とよばれる巨星系列に移るが、ヘリウムが燃え尽きるとふたたび漸近的に赤色巨星枝(AGB)に近づく。
代表的な巨星には、さそり座α(アルファ)星のアンタレス、うしかい座α星のアークトゥルス、オリオン座α星のベテルギウス、おうし座α星のアルデバランなど、夜空を飾る明るい星々が多い。球状星団や楕円(だえん)銀河など、年齢の古い星の集団にあっては、その全体の光のほとんどがそのなかの赤色巨星から放たれている。巨星は一部または大部分の質量を放出し、やがて白色矮星(わいせい)や、さらに重い星は超新星爆発ののち中性子星やブラックホールとして恒星の最後の姿に到達する。
[小平桂一・安藤裕康]
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…恒星は高密度の星間雲の凝縮と分裂によって生じ,誕生したばかりの星は原始星と呼ばれる。これらは,温度が低く赤色で,光度も半径も大きい超巨星であるが,その時期は短くごくふつうの安定な状態にある主系列星へと進化する。ただし,質量のあまり大きくない星ではこの主系列前の巨星または亜巨星の時期があり,おうし座T型星はこれに相当する。…
※「巨星」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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