ブルジョアジーの訳語。このフランス語が日常語のなかに現れたのは13世紀のことで、当初は城郭都市bourgの住民を意味した。戦士階級や農民階級から区別される都市階級としてのブルジョアジーの形成は、11世紀末から12世紀にかけての地中海と北海とでの海上貿易の再開による経済の復活の結果であった。都市には自由な職人や商人が現れ、領主への賦課租と引き換えに、自分の計算で商品を生産し販売した。封建制に対するブルジョアジーの最初の大きな闘いは、12世紀から14世紀にかけての自由都市の形成であった。この闘いは、市民革命(17世紀のイギリス革命、18世紀末のフランス革命)によって完成する。ブルジョアジーの革命性、歴史的進歩性は1848年の二月革命の段階で世界史的に失われ、以後ブルジョアジーという用語は、プロレタリアートに対立する資本家階級全体をさす用語となった。
[古賀英三郎]
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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…一般的には,富裕な商工業者や財産所有者で構成されている社会層をいい,有産者階級などと訳される。ブルジョアジーという語は,ブルジョアbourgeoisの集合名詞であり,ブルジョアというのは,もともと町の人(町人)とか市民とかいう意味であるから,ブルジョアジーは,町人身分とか市民階級とか訳される場合もある。そして,主としてマルクス主義の用語法においては,ブルジョアジーは,近代資本主義社会における資本の所有者という意味で用いられ,したがって資本家階級と訳され,労働者階級としてのプロレタリアートの反対語とされる。…
※「市民階級」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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