常念仏(読み)じょうねんぶつ

精選版 日本国語大辞典 「常念仏」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ねんぶつ ジャウ‥【常念仏】

〘名〙
① 絶えまなく念仏を唱えること。また、その念仏。不断念仏
往生要集(984‐985)大文五「大菩提心、護三業、深信、至誠、常念仏、随願決定生極楽
浄瑠璃摂州合邦辻(1773)下「仰は今も尼寺と、常念仏の鉦の音に」
一定の時を限って、仏堂で念仏法会を修すること。また、その念仏。不断念仏。
※浮世草子・新色五巻書(1698)二「千日寺に灯明の光、常(ジャウ)念仏の鐘」
③ 江戸時代の歌舞伎で、心中道行などのさびしい場面に用いる鉦の音入りの下座唄
咄本・譚嚢(1777)常念仏「すミだ川の常念仏(ジャウネンフツ)、哀れでどうもいへぬ」

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デジタル大辞泉 「常念仏」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ねんぶつ〔ジヤウ‐〕【常念仏】

絶え間なく念仏を唱えること。また、その念仏。不断念仏。
一定の期間を定め、念仏法要を営むこと。また、その念仏。不断念仏。
歌舞伎下座音楽の一。心中・道行きなどの寂しい場面に用いる、しょうの音の入った下座唄。今日では用いない。

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