中古の仮名文学で[ 一 ]①の意には、「ゆめまぼろし」という連語での例はあるが、「実在・現実」の意の「うつつ」に対する「非実在・非現実」を意味する単独の語としては「おもかげ」「ゆめ」の方が一般的である。


張(ちうちやう)して幻(げん)を爲すこと或(あ)る無し」の文を引く。相幻惑することをいう。金文の字形は糸の上端にほつれの見える形。もし予の倒文とすれば、予は杼(ひ)の形。その倒文は、経緯(けいい)が乱れ紛乱する意となる。それより幻惑・変幻、また幻化・幻術の意となったのであろう。〔漢書、西域伝〕に幻人を眩人に作る。幻・眩の間に、声義の関係があろう。
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hyuen、衒kiuanはみな声義が近い。絢xyuenも声義近く、紛乱し、
して、ものが乱れ明らかでないことをいう。一系の語である。
▶・幻影▶・幻化▶・幻怪▶・幻覚▶・幻偽▶・幻戯▶・幻境▶・幻形▶・幻工▶・幻忽▶・幻師▶・幻視▶・幻術▶・幻象▶・幻身▶・幻人▶・幻世▶・幻設▶・幻想▶・幻灯▶・幻魄▶・幻泡▶・幻沫▶・幻夢▶・幻滅▶・幻杳▶・幻
▶・幻惑▶出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...