幾らも(読み)イクラモ

デジタル大辞泉 「幾らも」の意味・読み・例文・類語

いくら‐も【幾らも】

[副]
相当多い程度。たくさん。「そんな話なら幾らもある」
(打消しの語を伴って)それほど多くない程度。ほとんど。「在庫はもう幾らもない」
[類語]たくさん多く多い数数かずかず多数数多すうた無数多量大量大勢おおぜいおびただしいいっぱいあまた多多いくらでもざらにごろごろどっさりたっぷり十二分に豊富にふんだんに腐るほどごまんとわんさとしこたまたんまりうんとたんと仰山ぎょうさんなみなみ十分しっかりがっつり大挙多勢多人数大人数衆人莫大膨大巨万豊か潤沢無尽蔵山ほど盛り沢山がっぽりがっぽがっぽ多め幾多過多最多多作多め数知れない数知れぬ数え切れない十指に余る枚挙にいとまがない掃いて捨てるほど

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精選版 日本国語大辞典 「幾らも」の意味・読み・例文・類語

いくら【幾ら】 も

  1. ( 下に肯定を表わす語がきた場合 ) いくつも。たくさん。数、量などの多いことを示す。
    1. [初出の実例]「人もいくらも参らせ給へ、女房多かる所なむ、心にくく花やかにも聞ゆる」(出典:落窪物語(10C後)二)
  2. ( 下に、否定の意を含む語がきた場合 ) それほど。たいして。数や量などが、あまり多くないことを示す。
    1. [初出の実例]「年月も 伊久良母(イクラモ)あらぬに」(出典万葉集(8C後)一七・三九六二)

いっくら‐も【幾も】

  1. 〘 連語 〙 「いくらも」の変化した語。
    1. [初出の実例]「竹伊勢と云は、伊勢太夫が内じゃ〈略〉いっくらも此類がある」(出典:洒落本・辰巳之園(1770))

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