精選版 日本国語大辞典 「序詞」の意味・読み・例文・類語
じょ‐し【序詞】
じょ‐ことば【序詞】
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歌文における修辞法の一つ。「じょことば」ともいう。主想を導き出すための修飾句だが、属目(しょくもく)あるいは想像上の素材を即興的に表現するもので、掛け合い、問答などに由来する発想形式。機能は枕詞(まくらことば)に近く、枕詞が1句以内であるのに対し、これは2句以上にわたる。序詞と主想とのつながりは文法的な正接の法によらず、(1)形容・比喩(ひゆ)、(2)懸詞(かけことば)、(3)同音・類音の反復、の三つに分類される。(1)「たらちねの母が養(か)ふ蚕(こ)の繭(まよ)ごもり/いぶせくもあるか妹(いも)に逢(あ)はずて」(『万葉集』)、上3句、蚕が繭にこもって、いぶせき意から比喩的に下句を導く。(2)「ますらをのさつ矢手挿(たばさ)み立ち向ひ射る/円方(まとかた)は見るにさやけし」(『万葉集』)、射る的と続き、地名の円方に懸詞でかかる。(3)「河上(かはのへ)のいつ藻(も)の花の/いつもいつも来ませわが背子(せこ)時じけめやも」(『万葉集』)、いつ藻が同音のいつもを導く。(1)~(3)いずれも、/までが序詞で以下が主想である。序詞をもつ歌を序歌という。
[橋本達雄]
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…主想部のある語句を導き出すために機能しつつ,一首中で主としてイメージ,音楽性の面を分担する。機能,役割は〈枕詞〉によく似ているが,〈枕詞〉が原則的に5拍であるのに対して,〈序詞〉は7拍以上または2句以上からなり,さらに,〈枕詞〉が慣用的,固定的であるのに対して,創造的,個別的である点で異なる。つまり〈序詞〉は,一首の勝負のしどころ,個性の発揮のしどころであって,その点で修辞法の一つとはいえ,歌人たちがその開発,発明に多大の努力を費やしてきた,和歌の本質にかかわる重要な部分なのである。…
…これらはすべて神託などの呪術的な古代的発想法から展開してきたものなのである。枕詞と似た和歌の修辞に序詞(じよし)があって,両者はその長さの違いや文脈の性格の違いによって区別されているが,個々の例では区別のつきにくいものもある。本質を異にする両者が混雑を生じたものか,本質を同じくする両者が別々に発達したものか,両説があるが,古代人が枕詞と序詞とを明確に区別した形跡はない。…
※「序詞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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