建仁寺垣(読み)ケンニンジガキ

デジタル大辞泉 「建仁寺垣」の意味・読み・例文・類語

けんにんじ‐がき【建仁寺垣】

竹垣の一。四つ割竹を垂直に皮を外側にしてすきまなく並べ、竹の押しぶちを水平に取り付け、しゅろ縄で結んだもの。建仁寺で初めて用いた形式という。けんねんじがき。

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精選版 日本国語大辞典 「建仁寺垣」の意味・読み・例文・類語

けんにんじ‐がき【建仁寺垣】

  1. 〘 名詞 〙 竹垣の一種京都の建仁寺で初めて用いたという形式で、四つ割り竹を皮を外にして平たく並べ、竹の押縁(おしぶち)を横にとりつけ縄で結んだ垣。建仁寺。けんねんじがき。
    1. 建仁寺垣〈石組園生八重垣伝〉
      建仁寺垣〈石組園生八重垣伝〉
    2. [初出の実例]「下手に建仁寺垣・竹の素戸」(出典:歌舞伎・お染久松色読販(1813)序幕)

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百科事典マイペディア 「建仁寺垣」の意味・わかりやすい解説

建仁寺垣【けんにんじがき】

竹垣の一種。2m間隔ほどに柱を立て胴縁を取り付け,これに3cm前後の幅の割竹を外に表が向くように並べ,シュロ縄などで結んだもの。建仁寺で初めて作られたという。→

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「建仁寺垣」の解説

けんにんじがき【建仁寺垣】

もっとも一般的な竹垣の一つ。約2m間隔で丸竹親柱を立て、その間に幅3cm前後の割り竹を縦に密に並べ、要所をしゅろ縄で結んだもの。◇京都の建仁寺で初めて作られたとされることから。

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世界大百科事典(旧版)内の建仁寺垣の言及

【垣】より

…農村にはまた,馬の放牧地の境の垣である馬塞(ませ)や,猪や鹿の害を防ぐために耕地の周囲にめぐらす鹿垣があった。垣の意匠の著しい発達は,桃山時代以降の茶室や数寄屋造の普及とともに見られ,これらは主に竹や樹木の細枝を材料として,自然らしさと意匠の洗練を目的としたもので,桂垣(かつらがき),建仁寺垣,矢来垣,光悦垣など,多くの種類がある。桂離宮の周囲に用いられている竹垣のように,生きたままの竹の幹を折り曲げて編むようなものもあった。…

【建仁寺】より

…このほか,明代の《十六羅漢図》,明恵上人消息,一山一寧墨跡などが伝えられ,境内各塔頭にも友松筆の襖絵など多くの文化財がある。中門の竹垣は建仁寺垣として著名である。【益田 兼房】。…

※「建仁寺垣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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