弱（読み）ジャク

デジタル大辞泉

じゃく【弱】［漢字項目］

［音］ジャク（漢）　ニャク（呉）　［訓］よわい　よわる　よわまる　よわめる　わかい
［学習漢字］2年
〈ジャク〉
１ よわい。「弱者・弱小・弱震・弱点／虚弱・強弱・衰弱・脆弱ぜいじゃく・惰弱・軟弱・柔弱・薄弱・微弱・病弱・貧弱・文弱・幼弱」
２ わかい。「弱冠・弱年・弱輩」
〈よわ〉「弱気・弱火／気弱・腰弱・年弱」
［難読］弱竹なよたけ

じゃく【弱】

［名］よわいこと。また、よわいもの。「こたつの目盛りを弱にする」「弱アルカリ性」⇔強。
［接尾］数量を表す語に付いて、実際はその数よりも少し少ないことを表す。数の端数を切り上げたときに用いる。「500人弱の聴衆」「20万円弱の給料」⇔強。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

じゃく【弱】

1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
   1. ① よわいこと。また、そのもの。⇔強。
      1. [初出の実例]「以_レ寡勝_レ衆者恩也、以_レ弱(ジャク)勝_レ強者民也〔三略〕」(出典：文明本節用集（室町中）)
      2. [その他の文献]〔礼記‐祭義〕
   2. ② 二〇歳の異称。二〇歳前後の年若な男子。
      1. [初出の実例]「凡そ人の幼といひ、弱といひ、壮といひ、強といひ、艾(かい)といひ、耆(き)といひ、老といひ、耄(ばう)といふ」(出典：随筆・折たく柴の記（1716頃）下)
      2. [その他の文献]〔礼記‐曲礼〕
   3. ③ 年齢が少ないこと。いとけないこと。幼少。〔史記‐周本紀〕
2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 ある数の端数を切り上げたとき、示す数よりは少し、不足があることをいうために、数字のあとに付けて用いる。⇔強。
   1. [初出の実例]「月末の計算が二十円弱(ジャク)の損失」(出典：続俳諧師（1909）〈高浜虚子〉五三)

よわり【弱】

1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「よわる（弱）」の連用形の名詞化 ) 弱ること。衰えること。
   1. [初出の実例]「大水出ればつつみのよはり」(出典：虎明本狂言・居杭（室町末‐近世初）)
   2. 「君はみなみな撫子の時〈芭蕉〉 泣出して土器ふるふ身のよはり〈兀峰〉」(出典：俳諧・桃の実（1693）)

出典　精選版 日本国語大辞典