強化プラスチック(読み)きょうかプラスチック

精選版 日本国語大辞典 「強化プラスチック」の意味・読み・例文・類語

きょうか‐プラスチック キャウクヮ‥【強化プラスチック】

〘名〙 (プラスチックはplastic) ガラス繊維アスベストなどの強化剤を不飽和ポリエステルなどに加えて硬化した成形品としたもの。衝撃に対する強さが大きく、スポーツカーヨットなどのボディーに用いられる。
※晴の海一九七九年(1963)〈光瀬龍〉「自分の頭を入れておく強化プラスチックのその大きなボールを、コツコツとたたいた」

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デジタル大辞泉 「強化プラスチック」の意味・読み・例文・類語

きょうか‐プラスチック〔キヤウクワ‐〕【強化プラスチック】

ガラス繊維ナイロンビニロンなどを補強材として加えて成形したプラスチック製品。衝撃に強く、自動車車体・ボート船体や建材ヘルメットなどに広く使用FRP

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百科事典マイペディア 「強化プラスチック」の意味・わかりやすい解説

強化プラスチック【きょうかプラスチック】

ガラス繊維,まれにはナイロン,ビニロン繊維などを補強材として加えて成形したプラスチック製品。繊維強化プラスチック,FRP(fiberglass reinforced plasticsの略)とも。耐衝撃性がすぐれ,高いヤング率を示す。プラスチックとしては不飽和ポリエステル樹脂エポキシ樹脂が主として用いられ,ボート,自動車ボディ,建材,ヘルメットなどに広く利用。ガラス繊維強化プラスチックGFRP),炭素繊維強化プラスチックCFRP)も広く使用されている。
→関連項目FRPエポキシ樹脂合成樹脂複合材料不飽和ポリエステル樹脂

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世界大百科事典 第2版 「強化プラスチック」の意味・わかりやすい解説

きょうかプラスチック【強化プラスチック reinforced plastic】

合成樹脂(プラスチック)の引張強さ,弾性率はそれぞれ2~4kgf/mm2,200~300kgf/mm2であって,強度保持材料,構造材料として考えると,鉄やアルミニウムの引張強さ10~50kgf/mm2,弾性率7000~21000kgf/mm2に対してかなり小さい。そこで鉄やアルミニウムにかわりうる合成樹脂として生み出されたのが,強化プラスチックと呼ばれる,繊維状の強化材で補強された合成樹脂である。樹脂と強化材の2成分からなる代表的な複合材料で,繊維で強化されることから,FRP(fiber(glass) reinforced plasticの略)あるいは繊維強化プラスチックともいわれる。

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化学辞典 第2版 「強化プラスチック」の解説

強化プラスチック
キョウカプラスチック
reinforced plastics

強度を高めるため,熱硬化性樹脂を種々の充填剤と混合成形,もしくは積層することにより得られる機械的性質にすぐれた材料をいう.とくに不飽和ポリエステルと繊維とを組み合わせたものをFRP(Fiber Reinforced Plastics)という.繊維として,ガラス繊維を使用した材料をガラス繊維強化プラスチックといい,炭素繊維を組み合わせたものを炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics:CFRP)という.

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「強化プラスチック」の意味・わかりやすい解説

強化プラスチック
きょうかぷらすちっく

繊維強化プラスチック

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栄養・生化学辞典 「強化プラスチック」の解説

強化プラスチック

 補強材を使ってプラスチックを加工し強化樹脂としたもの.

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