当代記(読み)とうだいき

日本歴史地名大系 「当代記」の解説

当代記
とうだいき

一冊

原本 東京大学史料編纂所

解説 織豊時代政治史の根本史料一つ冒頭天文永禄年中のことを略記し、元亀元年から慶長二〇年正月までは編年体記録する。筆者松平忠明という説もあるが不明。

活字本 史籍雑纂第二

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「当代記」の意味・わかりやすい解説

当代記
とうだいき

近世初期の日記風の年代記。九巻。伊勢(いせ)(三重県)亀山(かめやま)城主松平忠明(ただあきら)(1583―1644)の著とされるが確証はない。初めに天文(てんぶん)から永禄(えいろく)年間(1532~70)の近畿から甲斐(かい)(山梨県)にかけての大事件を略記し、1570年(元亀1)から1615年(元和1)までは織田信長豊臣(とよとみ)秀吉徳川家康動静を中心に主要な事件をその裏面にわたり記す。幕府の記録に欠ける江戸初期の研究にとって貴重な史料。『史籍雑纂(ざっさん)』二所収。

高木昭作

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版 「当代記」の意味・わかりやすい解説

とうだいき【当代記】

織豊政権期から江戸幕府の成立期にかけての政治,軍事,社会の状況を編年的に記録した書物。10巻。徳川家康の外孫で姫路城主松平忠明の著といわれるが不詳。成立年代は不明。はじめに天文・弘治・永禄年間の幕府,諸大名の政治状況を略記,続いて1570年(元亀1)から1615年(元和1)までを逐年に詳述。織田信長・豊臣秀吉・家康の天下統一期の政事,諸国の情勢,民俗などを知る重要史料。《史籍雑纂》第2に所収。【煎本 増夫】

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百科事典マイペディア 「当代記」の意味・わかりやすい解説

当代記【とうだいき】

安土桃山時代から江戸初期までの諸国の情勢,諸大名の興亡,江戸幕府の政治等に関する記録。10巻。姫路城主松平忠明(ただあきら)(徳川家康の外孫)の著ともいわれるが不詳。

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